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大切なのは、原因追求ではなく解決志向。ギャンブル依存症、性依存症、アルコール依存症の治し方。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


日々、カウンセリングをしている私です。
私は、どんな問題でも取り扱いますが、どちらかと言うと依存症を治すのが得意なカウンセラーです。

今日は、「大切なのは、原因追求ではなく解決志向」というテーマでお話しさせていただきたいと思います。

よくクライアントから、こんな質問をもらいます。
「僕は、どうしてギャンブル依存症になったのでしょうか?」
「僕は、どうして性依存症になったのでしょうか?」
「僕は、どうしてアルコール依存症になったのでしょうか?」
から始まって、
「うちの子は、どうして不登校になったのでしょうか?」
「うちの子は、どうしてゲーム依存症になったのでしょうか?」等々。

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上記、なってしまった理由を考えても意味がありません。
というのは、たとえ、理由や原因らしきもの見つかったとしても、それが解決結びつくとは限らないからです。

例えば、食べ過ぎによる肥満で悩んでらっしゃる女性がいたとします。
その女性は、医師からも「痩せるように」と指導されています。
でも、その女性は痩せられません。つい食べ過ぎてしまうからです。
で、この女性が、「どうして私は食べ過ぎてしまうのだろうか?」と思い悩んだとして、それで食べ過ぎないようになるでしょうか? 何か解決に近付くでしょうか? そもそも、思い悩むことに意味がありますか?
この食べ過ぎの女性は、自分でも食べ過ぎは良くないとわかっているのに、何で食べてしまうのですか? どうしてですか?

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答えおよび理由は、「食べたい」からです。
ただ、それだけです。他に大した理由などありません。
理性より、食べたい欲求が勝ったのです。その女性は、「食べると、また太ってしまう」という考えをぶっ飛ばすほど、食べたい欲求が強かったのです。

依存症を治す方法は、原因を追究して、原因を解明することではありません。
依存症は、なった理由などわからなくても治すことが出来ます。

依存症を治す方法は、「どうしたらこの問題を解決できるか?」という点にフォーカス(注目)することです。

同じく、「どうしてうちの子は、不登校になってしまったのか?」と考えることも大切ですが、それ以上に大切なことは、「この不登校の子に、親としてどう対応したらいいのか?」ということを考えることです。そう、「甘やかせ過ぎたのか?」「愛情が足りなかったのか?」等と延々と考えても、仕方がないということです。

原因などわからなくても、問題は解決できることが多々あります。
カギは、過去ではなく、未来にあります。そう、原因追求ではなく解決志向です。

依存症を治す方法は、


1.治したい理由をハッキリさせること。
今の状態が続いたら、どんな未来が訪れるかを想像し、
今の状態が改善されたら、どんな素敵な未来が訪れるか? 想像すること。
2.依存できない環境づくりに励むこと。
賭博場に近付かないこと。エロに触れないこと。アルコールを家の中に置いておかないこと。等々。
3.脳を改善すること。
良質な睡眠時間を確保し、身体にいい物を適量食べ、適度な運動に励むこと。
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もっと詳しくは、精神医学と性格心理学と嗜癖に強い専門家をお訪ねください。

問題行動改善したかったら、過去を振り返り原因追求に努めるより、未来を見据え、解決志向を用いることです。

私は、あなたが不適切な行動から脱却し、毎日を爽やかな気持ちで生きていくことが出来るようになることを、心から祈っています。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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