安倍政権を揺るがすSEALDs革命、全国64ヶ所で安保法制反対―30日にも大規模行動
大学生らが主体となる「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)」から波及した安保法制反対の動きが、全国へと広がっている。今月23日には、SEALDsの呼びかけで、北海道や宮城、愛知、京都、福岡、そして沖縄など全国64ヶ所で安保法制に反対するデモや集会が開催された。東京でも、同日午後、青山から表参道経由、神宮前まで約6500人がSEALDs主催のデモに参加。「戦争反対!」「憲法守れ!」等のコールを連呼しながら、練り歩いた。沿道の人々の視線を集め、スマートフォンなどで撮影する人々もいた。SEALDsの中心メンバーの奥田愛基さんもスピーカーを載せた先導車の上でマイクを握り、「この70年の平和は不断の努力のたまものだ。こんなところで、この国の歩みを止めるわけにはいかない」と訴えた。
SEALDsは、今年6月5日から毎週金曜日に国会前で安保法制反対を訴え続けている。数千人から数万人が参加する様子が新聞やテレビで報じられるにつれ、各地で同調する動きが起きてきた。宮城でSEALDsTOHOKU、京都でSEALDsKANSAI、沖縄でSEALDs RYUKYU など各地で若者主体のグループが結成され、23日も安保法制反対を訴えた。
SEALDsに影響を受けた、他の世代も活動を開始している。働き盛り世代の弁護士や学者、報道関係者などによる「MIDDLEs」も先月に結成され、今月22日には国会前でアピール。福島瑞穂参議院議員など、国会議員らも応援に駆けつけた。その他にも高齢者中心の「OLDs」、高校生主体の「T-ns SOWL」など各世代が立ち上がっている。
これらの安保法制反対の動きが一挙に集結するのが、今月30日の国会前だ。この日は、市民団体などによる「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動」が、「国会を10万人で包囲しよう」と大規模行動を呼びかけており、これにSEALDsも参加するという。SEALDs中心メンバーの一人の橋本紅子さんは、「30日、来てください!あと28日19時30~ も。(安保法制は)みんなの問題だよ!」と呼びかける*。また、30日は東京だけでなく、再び全国で安保法制反対デモが行われることになりそうだ。前出の総がかり行動は「全国を戦争法反対の声で埋め尽くそう!」と呼びかけ中だ。
安保法制をめぐる、安倍政権と全国の人々とのせめぎ合いはこの30日に最高潮を迎えることになるかも知れない。
*SEALDs主体の集まりは13時から、総掛かり行動主体の集まりは14時から
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