内閣府チェックリスト活用!専門家が教える防災グッズの選び方、避難に必要なものはもう迷わない
こんにちは、総合危機管理アドバイザーの三沢おりえです。
日頃から防災グッズや非常食の調査・ランキング監修に数多く携わっている私ですが、たくさんの方から「防災グッズは何を揃えればいいのか分からない」「どんな種類を買えばいいのか迷う」という相談を受けます。
そこで今回は、まず基本。内閣府が提供している「災害チェックリスト」を参考に、専門家としてお勧めする防災グッズの選び方を解説します。
1. 信頼できる情報を基に防災グッズを選ぼう
ネットで「防災グッズ」と検索すればたくさんのリストが出てきますが、まずは信頼できる情報源を選ぶことが重要です。内閣府が研究し推奨している防災グッズは、国レベルで必要とされるものが含まれているため、基準として最適です。
内閣府チェックリストの活用から始めましょう。画像出典 内閣府首相官邸HP
2. あなたの生活に合わせてカスタマイズしよう
内閣府のリストはあくまで基本の備えです。個々の生活スタイルに合わせたグッズを追加するのがポイントです。
例えば、子供がいる家庭では、好きなお菓子を用意したり、持病がある方は常備薬を忘れずに。音に敏感な方は耳栓やアイマスクも役立ちます。普段使い慣れているものを準備することも大切です。最近では、一般的なお菓子の長期保存版も増えているので、そういった製品も活用できます。
3. ペットの防災準備も忘れずに
ペットも家族の一員。災害時には、飼い主がペットの安全を守るための備えをしておくことが大切です。ペット用の非常食は人間とは基準が異なり、避難でも7日分が推奨されています。避難所での受け入れ体制も事前に確認しておきましょう。
4. 専門家が教える見逃しがちな「防水」と「防炎」の重要性
せっかく備えた防災グッズも、いざという時に役立たなければ意味がありません。雨でラジオが壊れたり、濡れた衣類が着替えられなかったりする状況では「防水」の機能が重要です。
また、防炎は、単発の火災だけでなく、地震後の火災避難時などでのリスク軽減にもつながります。関東大震災では、発震後134カ所からの火災が発生しました。*1
5. 内閣府のチェックリストから学ぶ必要性のあるアイテム
- 靴ひものないシューズ
災害時の避難や被災地での移動を楽にするために、履きやすく脱げにくい靴が推奨されています。また長靴は、水が中に入ると歩行が困難になるため、避難には不向きです。*2 - 歯ブラシ
被災地では、口腔ケアが感染症予防や高齢者の誤嚥性肺炎防止に役立つことがわかっています。口腔ケア用品の準備を忘れずに。*3 - 防犯ブザー/ホイッスル
避難所や被災地では、防犯対策としてホイッスルや防犯ブザーの携帯が推奨されています。救助を求めるためだけでなく、犯罪防止の役割も果たします。*4
6. 高価な防災グッズがいいわけではない
高価な防災グッズは確かにしっかりしていますが、監修の経験上、防災リュックのセットなどは高価なものほど容量が多く、重くなる傾向があります。100均などの安値すぎるものの中には防災としてはおすすめできない製品もありますが、安いものがすべて低品質なわけではありません。手に取ってしっかり確認したり信頼できるサイトでのレビューなども調べて購入することが大切です。購入後は必ず中身を確認し、重さや必要なものをチェックして、自分なりにカスタマイズすることが、本当に自分を守るための防災グッズの準備です。
いかがでしたでしょうか?気になる防災グッズの感想や、日本一非常食を食べていると自負する私が、非常食の実食感想などもお伝えしています。
フォローすると記事が読みやすくなりますので、興味のある方はぜひ過去記事のチェックやフォローをよろしくお願いいたします。
過去記事
〇あなたは甘い派?しょっぱい派?災害時に白米系非常食は食べられないかもと思う人は選び方を変えてみて
〇防災専門家が検証!災害時の衛生対策「水のいらないシャンプー」ウエット手袋は必要か?使い心地は?
〇そんなものまで非常食に?たべっこどうぶつ、吉野家など人気5品を実食レポ
記事内エビデンス 参照元
*1内閣府 関東大震災から100年あの時何が起きていたか
*2総務省消防庁 風水害の危険が迫った場合や発生した場合の行動
*3厚生労働科学研究費補助金(健康安全・危機管理対策総合研究推進事業) 「大規模災害時における歯科保健医療の健康危機管理体制の構築に関する研究」研究班