猛烈台風11号、週末から週明けの動向は?どこが危険地域?
台風11号は南下後、一転し北上へ
台風11号は、きょう31日(水)午後3時現在、沖縄本島の南の海上にあって、中心気圧920hPa、最大瞬間風速75メートルの猛烈な勢力で、西南西に進んでいます。
今後、あす1日(木)からあさって2日(金)にかけて、沖縄の南へ南下しつつピークを迎え、中心気圧915hPa、最大瞬間風速は80メートルに達する見込みです。
その後、3日(土)から4日(日)には、一転して北上傾向になるとみられ、勢力はやや落ちるものの、それでも非常に強い勢力で先島諸島付近を北上し、5日(月)にかけて、東シナ海を北上する見込みです。
宮古島や石垣島など、先島諸島に最接近時でも、最大瞬間風速は70メートル程度を維持している予想で、コースによっては、住家の一部が倒壊したり、ブロック壁が倒壊したりするような烈風に見舞われるおそれがあります。台風に慣れている先島諸島と言えども、かなり手ごわい、強力な台風の襲来となるかもしれません。
なお台風11号は予報円の真ん中を進むと、5日(月)午後3時には東シナ海のちょうど真ん中付近まで北上していそうですが、その後はどこへ向かうのでしょう。
台風11号は日本海を北東進か?
上図はあくまでも参考として、5日(月)午後3時の台風11号の予報円における勢力や位置が最も似ている計算をアンサンブル予報の中から抜粋したものです。
この計算によると、台風11号は、5日(月)午後3時以降、北東方向へ速度を上げながら進み、6日(火)は朝鮮半島の南端付近を通過、その後日本海へ入り、さらに加速しつつ、7日(水)には北海道の西側付近に到達する予想です。
この計算通りだと、九州北部はかなりの暴風に見舞われますし、その他の西日本から北日本にかけても、日本海側を中心に、広い範囲で暴風のおそれがあります。またもちろん、大雨や高波、高潮などに警戒が必要なコースでもあります。
実際、種々の計算をみると、東シナ海から朝鮮半島南端付近を通過するモデルが多いものの、なかには九州へまともに上陸する計算や、一部ではありますが、中国大陸を指向するものがあるなど、5日(月)以降の動向に関しては、まだブレがある状態です。今後も最新情報の入手に努めてください。
新たに発生予想の台風(12号)の動向にも注意
タイトル画像をみると、台風11号の南側にも活発な積乱雲があり、熱帯低気圧と解析されています。
この熱帯低気圧はあす1日(木)にかけて北上しつつ、台風12号に発達する見込みで、あす1日(木)午後には沖縄本島に近づく可能性があります。ただ台風としての勢力は一時的なもので、あさって2日(金)には熱帯低気圧に変わる見込みですが、台風11号がいったん離れ、油断しているところへ活発な雨雲が到来することも考えられますので、こちらの動きにもご注意ください。