Yahoo!ニュース

オートバイのあれこれ『名ブランド“GSX-R”の始まり!』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイクファンへ送るこのコーナー。

今日は『名ブランド“GSX-R”の始まり!』をテーマにお送りします。

スズキ製スポーツバイクの代名詞・GSX-R。

▲2021年式のGSX-R1000R
▲2021年式のGSX-R1000R

この名が最初に登場したのは、1984年(昭和59年)のことでした。

83年に2ストローク250ccの『RG250ガンマ』をリリースし世間を賑わせたスズキは、その手を緩めることなく第二弾のレプリカモデルを開発。

4ストローク400ccのエンジンをアルミフレームに積み、レーサー風の外装パーツを被せ、『GSX-R』というネーミングで世に放ちました。

▲1984年登場の“元祖”GSX-R。排気量を表す「400」は車名に付かなかった
▲1984年登場の“元祖”GSX-R。排気量を表す「400」は車名に付かなかった

そんな初代GSX-R最大の見どころは、その軽さ。

なんと、乾燥重量で152kgに抑えられていました。

当時4スト400ccのバイクの乾燥重量というと、だいたい170kg台がアベレージでしたから、GSX-Rはそこから10kg以上も軽量だったことになります。

この驚くべき軽さを獲得できた主な秘訣は、フレームとエンジンにありました。

フレームには、単体の重さが7.6kgほどしかないアルミ製の『MR-ALBOX』(マルチリブ・アルボックス)フレームを採用。

前年に登場した『GSX400FW』のスチール製フレームと比べると、6kg以上も軽いものでした。

▲GSX-Rの先代的存在にあたるGSX400FW
▲GSX-Rの先代的存在にあたるGSX400FW

またエンジンに関しても、GSX400FWの水冷エンジンをベースとしながら、高出力化と軽量化をとことん追求。

400FWのエンジン設計をくまなく改良して、59psのハイパワーを得つつ単体重量は約65kgと、10kg以上のシェイプアップを果たしていました。

軽量高剛性フレームに軽量ハイパワーなエンジンを手に入れたGSX-Rが、抜群に優れた運動性能を備えていたことは言うまでもありません。

2ストのガンマと同様、GSX-Rもデビューするやいなや大人気モデルとなり、スズキはガンマとこのGSX-Rで80年代のレプリカブームを盛り立てる存在となったのでした。

▲スズキの耐久レーサー・GS1000Rを模した「HBカラー」仕様も登場
▲スズキの耐久レーサー・GS1000Rを模した「HBカラー」仕様も登場

画像引用元:スズキ

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

Rotti.の最近の記事