週末は関東甲信の梅雨寒解消と西日本太平洋側の梅雨入り
梅雨寒
梅雨期にしばしば訪れる季節外れの寒さを「梅雨寒(つゆさむ・つゆざむ)」といいます。
オホーツク海高気圧がことさら強まったときに生じますが、令和4年(2022年)の関東甲信地方は、梅雨入りした6月6日から梅雨寒でした。
東京の最高気温の推移をみると、4月中旬以降、最高気温が25度以上の夏日がときおり出現しています(図1)。
しかし、その後は、気温が上がっても夏日で、最高気温が30度以上という真夏日は、31.2度を観測した5月29日のみでした。
4月中旬以降、2か月間は気温があまり上昇しませんでした。
しかし、梅雨入りした6月6日は、気温が大きく下がり、最高気温が18.4度と4月上旬並みの梅雨寒でした。
一方、最低気温は、4月中旬以降、周期的に15度以上になっていますが、20度を超えるまでは上がっていません。
そして、5月下旬以降は、15度から20度の間を推移し、6月6日に梅雨入りした後も、最低気温は15度から20度の間を推移しています。
そして、太平洋高気圧が強まってくる今週後半には、梅雨寒が若干解消しそうです。
さらに、来週後半以降は、最高気温、最低気温ともに、平年値を大きく上回ってくる見込みです。
ウェザーマップの16日先までの東京の天気予報によれば、6月16日までは黒雲マーク(雨の可能性がある曇り)や傘マーク(雨)の日が多いのですが、17日以降は白雲マーク(雨の可能性がほとんどない曇り)やお日様マーク(晴れ)が増えてきます(図2)。
つまり17日頃に梅雨の中休みに入り、最高気温が29度前後まで上昇することで完全に梅雨寒が解消です。
西日本の梅雨入り
沖縄付近に南下していた梅雨前線は、週末にかけて北上し、この前線上を6月10日から12日と、13日から15日に低気圧が通過する見込みです(図3)。
このため、鹿児島の16日先までの天気予報で、6月10日から21日まで傘マークの日が続くなど、西日本の太平洋側では雨の日が続く見込みです(図4)。
今週末には、九州南部など、西日本の太平洋側では梅雨入りしそうです。
九州南部の梅雨入りの平年は5月30日ですので、6月10日に九州南部が梅雨入りした場合は、平年より11日遅い梅雨入りということになります。
春から夏へ
令和4年(2022年)は、4月2日に全国の気温を観測している914地点のうち485地点(約53パーセント)で最低気温が氷点下という冬日でしたが、5月に入ると冬日がほとんどなくなっています(図5)。
変わって、4月中旬頃から、最高気温が25度以上の夏日が全国の約50パーセントを占める日が周期的に表れています。
そして、5月25日には、673地点(約74パーセント)が夏日になっています。
6月に入り、夏日の観測地点が減っていますが、今週末以降は再び夏日の観測地点が増えそうです。
沖縄・奄美の梅雨明け
令和4年(2022年)は、5月4日に沖縄地方で平年より6日早い梅雨入りとなり、5月11日には鹿児島県奄美地方で平年より1日早く梅雨入りとなりました(表)。
太平洋高気圧が強まり、梅雨前線が押し上げられ、西日本~東日本で梅雨入りとなると、沖縄・奄美地方は、そろそろ梅雨明けとなります。
那覇の16日先までの天気予報によると、6月14日以降は連日お日様マークです(図6)。
また、白雲マークも増えてくることから、来週は沖縄地方で梅雨明けしそうです。
沖縄の梅雨明けの平年は6月21日ですので、来週梅雨明けした場合は、平年より早い梅雨明けということになります(図7)。
季節は、着実に夏に向かっています。
タイトル画像、図2、図4、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図1の出典:気象庁ホームページとウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。
図3の出典:気象庁資料に筆者加筆。
図5の出典:ウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。
図7の出典:気象庁ホームページをもとに筆者作成。
表の出典:気象庁ホームページ。