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阪神の「開幕8連敗」は史上6球団目。最長までは4試合。これまでの5球団のうち最下位を免れたのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
開幕8連敗はセ・リーグ最長タイ(写真:イメージマート)

 4月2日、阪神タイガースは、4対5で読売ジャイアンツに敗れ、開幕からの連敗は8となった。これまでに、開幕8連敗以上を記録したのは、1955年のトンボ・ユニオンズ(12連敗)、1961年の阪急ブレーブス(10連敗)、1979年の西武ライオンズ(12連敗)とヤクルト・スワローズ(8連敗)、2002年の千葉ロッテ・マリーンズ(11連敗)。今シーズンの阪神が、6球団だ。

筆者作成
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 これまでの5球団は、いずれも、負け越してシーズンを終えている。もっとも、どの球団もリーグ最下位というわけではない。1961年のパ・リーグでは、近鉄バファロー(ズはついていない)が史上最多の103敗を喫し、阪急の下に位置した。近鉄は36勝103敗1分、勝率.261。阪急と首位の南海ホークスが33.5ゲーム差だったのに対し、近鉄は南海に51.5ゲーム差をつけられた。ちなみに、この年のパ・リーグの借金は、すべてこの2球団が背負った。

 2002年の千葉ロッテは、さらに上の4位だ。5位と6位は、61勝76敗3分(勝率.445)の日本ハム・ファイターズと50勝87敗3分(勝率.365)のオリックス・ブルーウェーブ。こちらの順位は、千葉ロッテの立ち直りも大きい。開幕12試合目からの129試合に限れば、67勝61敗1分、勝率.523と勝ち越した。今シーズンの阪神にも、このパターンを期待したい。

 なお、1979年の西武は、前期が最下位、後期は5位。トータルの勝率(と白星)は、前期5位&後期6位の南海をわずかに下回り――黒星は同じながら、南海は白星が1つ多く、西武は引き分けが1つ多かった――リーグ・ワーストに終わった。また、この年の西武は、開幕12連敗の途中に引き分け2試合を挟んでおり、シーズン初白星は15試合目だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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