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夏だけじゃない!秋冬も気をつけたいペットたちの熱中症対策

松永由美ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

「熱中症」と聞くと夏場をイメージする人が多いかと思います。しかし、犬や猫などのペットは秋や冬でも熱中症に陥る危険度が高いんです!今回は、秋や冬にペットたちを熱中症から守るためのポイントをお話します。

なぜ秋や冬でも熱中症に?

犬や猫は人とは違い、多くの被毛に覆われていますよね。さらに、季節の変わり目に“換毛期”と呼ばれる時期があり、ペットたちの毛は夏場に比べてふわふわと暖かさを溜め込みやすい毛に生え変わります。

そのため秋や冬に暖房をつけた室内は、人にとっては暖かく心地よくても、ペットたちにとっては暑いと感じてしまうケースも珍しくありません。
人はもちろん、ペットたちも快適に過ごせるように対策ポイントをきちんと確認しましょう!

秋冬の熱中症対策1:部屋に“逃げ場”を作る

暖房にはエアコン・こたつ・ホットカーペットなどさまざまな種類がありますが、どれを使用したとしても、部屋の暖めすぎには注意が必要です。

特に、エアコンの暖かい風は天井近くに溜まりやすいため、風向きをわざと下に設定する人も多いでしょう。しかし、風向きを下にすると背の低い犬や猫にちょうど当たってしまうこともあり、熱中症や低温やけどの恐れも増してしまいます。

どの暖房器具を使う場合も、犬や猫が「暑い」と感じた時に逃げられる涼しい場所も確保しておくことが重要です!

また、中には寒さに強い犬種や猫種もいるので、良かれと思って服を着せているとじつは暑がっている場合もあります。ペットに服を着せているご家庭では、まずご自宅のペットが寒さに強いのか弱いのかをきちんと把握することが大切です。

秋冬の熱中症対策2:水分補給を意識

人と同じように、犬や猫でも涼しい季節になってくると「喉が乾いた」と感じることが減り、飲む水の量も少なくなります。その結果、脱水症状を起こし熱中症にも陥りやすくなってしまうため、飼い主さんは意識してペットの水分補給を手助けすることが大切です。


とはいえ、ペットに水を飲むよう促すのは難しいですし、無理に水を飲ませるのは誤嚥の危険もあるので絶対にいけません。ペットの水分補給には、水分量が多く含まれたペースト状のおやつやウェットタイプのフードを与えるなど工夫するのがベスト!

ただし、水分量の多いおやつやフードの与えすぎは下痢につながる危険もあるので、愛犬・愛猫の様子を見ながらあげるようにしましょう。

秋冬の熱中症対策3:暖房から離れないペットは移動させる

冬になるとヒーターの前にぴったりとくっついたり、ホットカーペットやこたつから離れない子たちも多いですよね。「ここが暖かいんだな」と微笑ましくなるのですが、これにも注意が必要です!

長い時間、暖かい風や熱に当たっていると、そのぶん低温やけどや熱中症に陥るリスクは高まります。瞬間的に熱さや痛みがあるわけではないのでワンちゃん猫ちゃん本人は気にしないかもしれませんが、気づいたらペットの様子がおかしい…なんてことも珍しい話ではないのです。

ペットが自分から離れなかったとしても、飼い主さんが「ずっと暖房の近くにいる」と感じたら、その場から移動させましょう。

※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。

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ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

もとはトリマーでしたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーやペットセラピストなど、動物の健康や終末期に関連する資格を複数取得。現在は、ペット関連メディアへの記事や台本の提供・ペットロスカウンセリング・ペットショップでのお世話スタッフなど、動物に関する活動を多方面で行っています。【保有資格】愛玩動物飼養管理士2級・ペットセーバー・動物介護士・ペット終活アドバイザー・動物健康管理士など。

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