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犬や猫もヒートショックに!?ペットの命を守るために行いたい家庭での対処法

松永由美ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

寒い季節に気をつけたいヒートショック現象。年間1万7000人もの人がこれが原因で亡くなっていると言われていますが、ヒートショックに気をつけたいのは人だけでなく犬や猫も同じです。今回はペットの命を守るために知っておきたい、ヒートショックの対処法をご紹介します。

ヒートショックとは?

先日、女優で歌手の中山美穂さんが自宅の浴室で亡くなり、明確な死因は公表されていないものの当時の状況から「ヒートショックが原因では?」との声が多く上がりました。


ヒートショックとは、急激な寒暖差によって血圧が激しく変動し体に起こる不調のこと。軽度であれば貧血や立ちくらみ程度で済みますが、重度では心筋梗塞や脳卒中を起こし死に至ります。

この季節になるとテレビでもよく「ヒートショック対策法」が紹介されていますが、ペットのヒートショックについてはあまり知られていませんよね。一方で、犬や猫でもヒートショックを起こす可能性は十分にあるので、飼い主さんは注意が必要です。

ペットのヒートショック対処法1:散歩前には廊下で準備運動を

ワンちゃんの場合は平行運動が必要になるため、冬の寒い日でも外で散歩を行いますよね。しかし、暖房をつけた部屋から急に外に出ると、その気温差によってヒートショックが起こりやすくなります。

そこでオススメなのが廊下での準備運動です!廊下は外ほどは寒くないものの、部屋よりは冷えた状態のことが多いので、体を外気の気温に慣らすにはちょうどいい気温と言われています。

散歩に出る際は急に外に出るのではなく、まず廊下を数回往復し、ワンちゃんも飼い主さんも準備運動しましょう!

ペットのヒートショック対処法2:床にカーペットを敷く

寒暖差がヒートショックの原因なら、ずっと暖かい部屋にいれば安全…と思いがちですがじつはそうではありません。というのも、犬や猫は私たちよりも背が低いため、床から伝わる冷気をもろに受けやすいのです。部屋を暖めている時でも体が冷えやすく、ヒートショックはもちろん、免疫力が下がって風邪や下痢を引き起こす原因にもなります。

床からの冷えを防ぐため、ペットがいる家庭では床にカーペットを敷くのがオススメです。ヒーターやホットカーペット・こたつを使用してもいいでのですが、低温やけどにならないように長時間当たるのは避けましょう。

ペットのヒートショック対処法3:シャンプーは浴室や脱衣所を温めてから

愛犬や愛猫を自宅の浴室でシャンプーしている飼い主さんも多いですよね。しかし、浴室は冬には冷えていることが多く、暖かい部屋との寒暖差が激しくなりがち。人でも入浴時のヒートショックが多いと言われていますが、ワンちゃん猫ちゃんも同じなのです。

ペットのシャンプー前には浴室はもちろん、脱衣所もしっかり暖房などで暖めておくことが重要!部屋との寒暖差ができる限りなくなるよう心がけましょう。

また、体を温めようとしてシャワーの温度を高くするのも、ヒートショックが起きやすくなるためNGです!まずは35度程度のぬるめのお湯を、心臓から遠いお尻部分から少しずつかけていきましょう。ぬるくて体が冷えないか心配な場合も、ぬるま湯である程度体を慣れさせてから温度を2〜3度上げてくださいね。

シャンプー後にはきちんとドライヤーで体を乾かし、ペットが寒くならないように気をつけましょう。

※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。

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ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

もとはトリマーでしたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーやペットセラピストなど、動物の健康や終末期に関連する資格を複数取得。現在は、ペット関連メディアへの記事や台本の提供・ペットロスカウンセリング・ペットショップでのお世話スタッフなど、動物に関する活動を多方面で行っています。【保有資格】愛玩動物飼養管理士2級・ペットセーバー・動物介護士・ペット終活アドバイザー・動物健康管理士など。

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