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11月2日のダイレクト・リマッチに懸ける前WBCスーパーフェザー級チャンプ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
写真:Top Rank

 今年7月にWBCスーパーフェザー級タイトルを手放したオシャキー・フォスター(31)と、同ファイトで新チャンピオンとなったロブソン・コンセイソン(36)のダイレクト・リマッチが11月2日に行われる。場所は、ニューヨーク州ベローナのターニング・ストーン・カジノ。毎年、国際ボクシング殿堂のフェスティバル中に“拳豪”たちが現役選手の試合を観戦に訪れる場所だ。

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 7月の一戦を116-112、112-116、113-115のスプリット・ディシジョンで失ったフォスターだが、同判定は物議を醸した。リオ五輪金メダリストのコンセイソンにとって、フォスター戦は4度目の世界挑戦。2敗1分に終わっており、後のない状態で迎えた。無論、並々ならぬ闘志でリングに上がったが、物言いがついてもおかしくない勝利だった。

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 判定への怒りを隠さないフォスターは言う。

 「実に簡単な試合だった。一体ジャッジは、どこで何を見ていたんだ。俺はリングを思い切り動き回り、的確にパンチをヒットした。コンビネーションもヤツより多く放ったし、出来ることを沢山見せたよ。

 もう一度、やるしか無い。こういう機会は誰もが得られる訳じゃない。疑惑の判定で負けたファイターがリターンマッチの舞台に上がれるケースなんて、ごく僅かだ。そういう意味で、俺には運がある。より手を出して圧勝してみせるぜ。

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 11月2日は、前回とちょっと違う自分を披露する。ヤツには進歩が無いってところにも注目してくれよ。コンセイソンは、いつも同じ動きしか出来ないけどな。スイッチもちょっとしかやれないだろう。俺は自分の可能性を信じ、持っているもの全てを出し尽くす。

 アマチュア時代は負ける度にリベンジした。プロでは初めてのリベンジマッチなので、楽しみだよ。これに勝ったら、次はビッグマッチがやりたいね。12月7日に行われるエマニエル・ナバレッテvs.オスカー・バルデス戦(WBO同級タイトルマッチ)の勝者と是非、戦いたい」

写真:Top Rank
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 フォスターの発言通り、Top Rankと契約しているからこそダイレクト・リマッチが用意された。さて、どんなファイトになるだろうか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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