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福岡のヘビー級濃厚豚骨ラーメンがマー油独特のビターでコク深い味わいの〈春吉ブラック〉へと変貌

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡県福岡市中央区春吉の国体道路沿い。まもなく創業1年になる。パチンコ屋さんの併設店だった前身の「博多豚骨ラーメン伍」を経て、同じ春吉の新たな場所に開業したのが〈麺や きく川〉である。現在「伍」の頃の流れとは違った「濃厚な博多豚骨ラーメン」を提供している。店内構成はカウンター席のみ。まだ開業して1年ということもあり真新しい外観と店内は今もキレイに保たれている。食券制で券売機が入口左手にある。

満を持して今回2度目の訪問になる

前回は無難にベーシックな「ラーメン」に味玉をトッピングしていただいた。その時は、とにかく濃厚な豚骨ラーメンながら、くさみの少ないトロミのあるスープにカエシの旨みがグッとくる味わい。それなのにサラッとした口当たりで脂感も控えめな、重たさの残らない印象でとても食べやすく美味しい一杯だった。

そんなベースとなる濃厚な豚骨ラーメンの印象のなか、今回、券売機で発券したのは、店先にも単独の立看板が存在する、お店にとってのフラッグシップ麺にあたる「春吉ブラック」を選択し食べてみることにした。

真っ黒な見た目が強烈なインパクト

カウンター席の中央あたりに着席して待つことしばし。配膳された一杯は、まずは見た目の強烈さに目を奪われる。「黒マー油(焦がしニンニク油)」が、丼碗の一面に広がり、その香りとコク深さ、さらに苦味のあるビターな味わいが加わることで全体のバランスが整ったまろやかさのある一杯に変貌。ベーシックなラーメンの控えめな脂感に対して「黒マー油」が加わることでの相乗効果がしっかりと楽しめる逸品になっている。

合わせる麺は、中細のストレート麺でちょうどいい歯応えのある食感でスープともよく絡んでスルスルと美味しくいただける。具材はデフォルトで、大きめのチャーシュー、シャキシャキのネギ、その下に隠れているモヤシ、食感のいいキクラゲに海苔1枚と味玉が半個入っている贅沢な一杯で、ちょっと苦味の効いたスープにどれも良く似合っていた。

卓上には、定番の紅生姜のほかに、ニンニクや豆板醤、胡麻に胡椒、ラーメンのタレと味変アイテムも一式常備されている(今回の「春吉ブラック」には何も投下することなく、そのまま完食しました)。

最後に。マー油(熊本ラーメンでよく使われている食材の焦がしニンニク油のこと)は、意外と博多の豚骨ラーメンに応用するのは難しいと以前聞いたことがあるけれど、それを〈麺や きく川〉では、見事な味わいに昇華させていることと、その「真っ黒な見た目」もインパクト大だったので、今回敢えて「黒マー油」と表記させていただきました。また、福岡・博多にも「黒」を取り入れたラーメンやお店は複数ありますが、ここ〈麺や きく川〉の「春吉ブラック」は、もっと話題になってもいいんじゃないかと思いました。

福岡市の繁華街「中洲」からも目と鼻の先にありますので、ぜひ機会がありましたら訪れてみてください。

麺や きく川

住所  :福岡県福岡市中央区春吉3-12-21[地図
営業時間:11時30分~20時00分(日〜木)
    :11時30分〜18時00分/20時00分〜23時00分(金・土)
定休日 :不定休 ※要確認
駐車場 :専用駐車場なし、近隣有料駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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