アワシュワ天然炭酸泉の濁り湯でととのう!長野県の秘湯「棧(かけはし)温泉」
温泉ライターの泉よしかです。
長野県に棧(かけはし)温泉という秘湯があります。この秘湯の一軒宿、棧温泉旅館に宿泊して、大変感動したのでご紹介したいと思います。源泉はかなり冷たいのですが、頑張って入る価値がありますし、すぐ隣に加熱した温かい浴槽があるので心配いりません。
温泉は泡のたっぷりと付く単純二酸化炭素泉。鉄分の影響か茶色く濁ります。
秘湯らしい佇まいの棧温泉旅館
場所は長野県南西部の木曽郡上松町。中山道の三大難所の一つに数えられた木曽の棧(きそのかけはし)のすぐ近くで、棧温泉の名前もそこからきています。
建物は秘湯らしい佇まいですが、館内は清掃が行き届きとても綺麗にしてあります。
交互浴にぴったり!温度を変えた2つの浴槽
お風呂までのアプローチはちょっと長めです。ここから通路を通り……
まだまだ先へ……。
ようやく着いた浴室には浴槽が2つ並んでいます。
実は片方が源泉そのままで、もう片方は加熱した源泉を注いでいます。源泉温度は13度ほどしかないので、そのままだとかなり冷たいのです。
左が非加熱の源泉浴槽で、右が加熱浴槽です。この時は加熱浴槽は42.4度と気持ちよく入れる温度でした。
洗い場で体を洗った後、さっそく源泉浴槽から入ってみます。私は水風呂が苦手なので実はこの時かなり勇気が必要だったのですが、意外とすんなり入れました。やはり水道水と温泉とではずいぶんと違うのかもしれません。
浴槽内にうっすらと濁り湯のもとになる湯の花が堆積していたので、それが舞い上がってきました。隣の加熱浴槽から溢れて流れ込む分もあるのか、この時の実際の源泉浴槽は19度ほどでしたが、それでも冷たいには違いはありません。
なのに不思議と冷たすぎるということはありませんでした。炭酸泉が血流をアップさせるためか、どことなく温かく感じるほどです。
そして細かい泡がたくさん肌に付着します。これが炭酸泉の特徴です。
しばらく源泉浴槽に浸かった後、加熱浴槽に移動するとジンジンと全身に痛いほどの刺激。これがもう気持ち良すぎて、思わず何度も交互浴を行ってしまいました。ここならサウナがなくてもばっちりととのえます!
ちなみに女湯は洗い場の飛沫が浴槽に飛ばないようにカーテンが付けられています。他の温泉でこういうものを見たことがなかったので、最初目にした時には思わず笑ってしまいました。
お部屋やお料理も紹介!
客室数は全部で9室。登山が目的のお客さんも多い宿です。
私が泊まったのは川側のお部屋でしたので、窓からはこんな景色が眺められました。
夕食も山の幸をメインに手の込んだお料理が並びます。まるであん肝のような鮭の白子、意外性のある柿の山葵和え、苦みがくせになりそうな老茸(ろうじ)というキノコは初めて食べました。
棧温泉旅館は、温泉は極上、部屋からの眺めも良く、食事も美味しい宿です。しかもそれだけではなく、話好きの女将を中心に若旦那やスタッフの心遣いがとても温かい。
また季節を変えて泊まりに来たいと思う温泉旅館でした。オススメです。
棧温泉旅館
住所:長野県木曽郡上松町大字上松1350-3
電話:0264-52-2276
日帰り入浴情報:9:00~21:00、大人600円、小学生400円、不定休
公式サイト:棧温泉旅館(外部リンク)
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