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地元の麺好きなら誰もが知る博多発祥のソウルフード〈独自の進化を遂げた麺料理“鍋焼きラーメン”の個性〉

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

麺+ちゃんこ料理で「めんちゃんこ」

ちゃんこ料理のようにバラエティーに富んだ具材。高級魚などの十数種類の乾物から摂ったお出汁をベースにしたスープ。モッチリとした歯応えのある食感でスープの旨みを逃さず煮込んでも延びづらい独特な麺。それらを熱伝導のいい特注のお一人様用の「鉄なべ」で煮込んで提供される。最後まで熱々のスープのまま食べることができる逸品。それが福岡・博多の郷土料理の一つ「めんちゃんこ」だ。

福岡発祥ということで、煮込んでも美味しく食べられる「麺」は、博多ラーメンや博多うどんの「麺」を想像しがち。だけどそれとはまったくの別物でモッチリとした食感と歯応え、スープの旨みをしっかりと吸っているのになぜか延びづらい独特な中太の平打ち麺。ラーメンやうどんの麺とはまったく違った麺類といった趣がある。名前の由来はそのままで、麺とちゃんこ料理で「めんちゃんこ」と命名されたそうだ。

博多のソウルフードとしての歴史を刻む

1980年(昭和55年)に福岡県福岡市早良区の藤崎で「鬼が島めんちゃんこ亭(現在の藤崎本店)」を開業。それから44年という歴史を刻んできた。お子様からお年寄りまで老若男女の誰もが食べられる「麺料理」として、福岡市内の麺好きを中心に誰もが知るお店としてお昼時や晩ご飯時には特に多くの地元の人々が訪れる人気店。今や生まれも育ちも博多ということもあり福岡の代表的な麺料理の一つとして「博多のソウルフード」と言っても過言ではない。いま現在、福岡市内に6店舗、長崎県佐世保市に1店舗を展開している。

まずは基本の基「元祖めんちゃんこ」から

この日、訪れたのは福岡県福岡市南区の向野にある〈博多めんちゃんこ大橋店〉。西鉄天神大牟田線「大橋駅」からも徒歩圏内にある立地で、営業開始から間もない11時半前に到着。大きめの駐車場に車を停め、広々とした店内に入ると、まだ席には余裕があり、たくさんあるテーブル席の一つに案内された。

いろいろ選択肢のあるメニュー表の中から最もベーシックなメニュー「元祖めんちゃんこ」を卓上のタブレットからセルフオーダー。のんびり待つことしばしと思いきや、あっという間の5分ほどで配膳された。

まずはスープから。めんちゃんこのスープは料亭などでも使用される高級魚の鱧(はも)をベースとした10種類以上の乾物などで摂ったお出汁の旨みが詰まった秘伝の味。旨みと甘みを醸し出す〈めんちゃんこ亭〉だけの美味しさを味わえる。

そのスープに合わせる麺は、スープの美味しさを沁み込ませるために煮込んでも最後まで美味しく食べられるよう延びづらい工夫を凝らした独自製法の中太平打ち麺を使用。さらに麺は、通常麺のほかにツルモチで喉越しのいい「めんちゃんこ細麺」や歯ごたえがしっかりとした「こんにゃく麺」も選べ、それぞれの味わいを愉しむことができる。

食材は、国産野菜を中心に、厚揚げやお餅といった腹持ちのいい具材も入っていて栄養価とボリュームのバランスのとれた「からだに美味しい」逸品に仕上がっている。また熱伝導のいい特注の「鉄なべ」は、最初から最後まで熱々の状態のスープでいただける。

メニューは定番のグランドメニューだけでなく、季節や期間に応じた限定メニューなども揃えていて、いつ訪れても飽きのこない展開になっている。さらに一品料理なども豊富に揃っているので、夜は麺酒場としても機能し、地元の人々に愛され続けている。

広々とした明るい雰囲気の店内は、6人掛けのテーブル席や掘りごたつの席など、ゆったりとくつろげるスペースとしても充実。特にお子様連れやご家族連れ、グループでのご利用の方も多く重宝されています。また、タブレット端末からタッチパネルでの注文になるので、周りに気を遣うことなく注文できます。車で訪れる場合でも店先に14台分の専用駐車場があるので安心してお立ち寄りいただけます。

最後に現在ある店舗をご紹介しておきます。福岡県福岡市内には、福岡市早良区百道の「博多めんちゃんこ藤崎本店」、同早良区原の「原店」、同中央区六本松の「六本松店」、同中央区天神の「天神店」、同東区箱崎の「箱崎店」、同南区大橋の「大橋店」の6店舗、長崎県佐世保市の「中里店」1店舗の全7店舗を展開中。機会がありましたら、ぜひお近くの〈博多めんちゃんこ亭〉へ。

博多めんちゃんこ亭 大橋店

住所  :福岡県福岡市南区向野2丁目16-1[地図
営業時間:11時00分〜翌1時00分(L.O.0時30分)
店休日 :なし ※要確認
駐車場 :専用駐車場あり(14台分)

要確認 :博多めんちゃんこ亭(※インスタグラム)

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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