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創業49年の老舗製麺所が運営する〈看板のないラーメン屋〉名物は豚骨ラーメンに+100円の半チャーハン

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺
チャーハンセットのラーメンを「ピリ辛もやし」に変更し800円

福岡市内で「看板のないラーメン屋さん」といえば、福岡県福岡市博多区下呉服町の「元気一杯!!」が有名。店先に「青いバケツ」が下がっていると、それが開店の目印になる、濃厚クリーミーな豚骨スープでお馴染みの今や博多観光の名所の一つとしても人気のお店。だけど今回訪問したのは、同じ福岡県内でも福岡市に隣接する福岡県大野城市の仲畑。工場団地の一角に〈看板のないラーメン屋〉と通称される、もう一つの「看板のないラーメン屋さん」が存在する。ここは地域の働く人々に寄り添い胃袋を満たしてくれる一杯を提供する地域密着型のお店だ。

看板のないラーメン屋の外観
看板のないラーメン屋の外観

一部では地名に由来して「仲畑ラーメン」という名前で呼ばれていたりもするようだけど、経営および運営母体の「株式会社新ショー」の公式サイトによると、通称的に〈看板のないラーメン屋(正式名称はなし)〉と記載されているので間違いないと思われる。

立地的には、ちょっと分かりにくい場所にあるため、現地までは車のナビゲーションだのみ。住所さえ分かれば何とかたどり着くことができる。実際に店先に到着すると店名を表示した看板などは一切ないものの「ラーメン」や「らーめん」と染め抜かれた暖簾や幟が店先に上がっているので、ここがラーメン店さんだというのは分かる。

訪れた時刻は13時過ぎの閉店少し前。道向かいにある専用駐車場に車を停め、店内に入るとテーブルもカウンターもほぼ満席状態。唯一空いていたカウンターの真ん中の席に腰掛け、壁に貼られたメニューの中からラーメンと半チャーハンのセットの「チャーハンセット700円」を選択。ラーメンは「ピリ辛もやしラーメン700円」に変更(アップグレード)したので合計800円ということなる。

名物の半チャーハンは「+100円」

待つことしばし。その間に先客が食べ終わり離席しはじめたタイミングで、まずは半チャーハンが配膳される。ほとんどの人が注文するという〈看板のないラーメン屋〉名物のチャーハンは通常のラーメンに「+100円」するだけで食べられるバグった価格の逸品。

直前に炒められたという感じではないものの、しっとりとしたタイプで、玉子・ネギ・チャーシュー・蒲鉾といった彩りのある具材が入り、しっかりとした味わいに整えられた逸品。「100円」にしては量も多くなかなか秀逸な出来栄え。

スープと麺はオーソドックスな安心の一品

そして、さほど待たずに「ピリ辛もやしラーメン」も配膳された。実は自身ずっと大好きな某店に同様のメニューがあり、しかもシンショーさんの麺を卸しているという関係から、どんなラーメンが出てくるのか興味津々だった。パッと見の印象は(当然だけど)まったく違ったラーメン。

まずはスープをひと口。豚骨の甘みのあるスープに甘めのカエシが効いた安定のひと品。そして注目の麺は、中細のストレート麺で博多らしいオーソドックスなタイプ(某店の麺とはこちらも違っていた)で、このスープには合っている感じだった。

また豆板醤系の辛味が強調された「辛子味噌」をスープに溶かしながら、麺やシャキシャキのもやしとともにいただくと、いい感じの一杯になり好感。野菜との相性が良さそうなので、野菜たっぷりの「ちゃんぽん」に入れると最高かもと思った。

看板のないラーメン屋の運営は老舗製麺所

経営および運営は、1975年(昭和50年)創業で49年の歴史を誇る製麺所であり食品メーカーの「株式会社シンショー(福岡県大野城市仲畑1-6-24)」。〈看板のないラーメン屋〉近くの「シンショー」の工場で仕込んだ自家製の生麺のほか(業務用としても開発されている)豚骨スープ、チャーシュー、煮玉子、辛子高菜、辛子味噌、餃子、チャーハンなどを製造し、店舗としての〈看板のないラーメン屋〉でも提供されている。機会がりましたらぜひお立ち寄りください。

看板のないラーメン屋

住所  :福岡県大野城市仲畑1-11-43[地図

営業時間:11時30分〜13時30分

定休日 :土曜・日曜・祝日

駐車場 :専用駐車場あり

要確認 :株式会社シンショー(※インスタグラム)

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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