【3.11から考える暮らし】物が凶器にならないために…安全な家づくりのポイントを暮らしのプロが解説
東日本大震災から13年が経ちました。二度と悲しい思いをすることがないよう、身の回りのおうち環境を整えていくことが今できることのひとつです。暮らし研究家が、安全な家づくりのポイントを解説していきます。
窓やドア周辺に物を置かない
トイレ周辺に物を置いていると、ふとした拍子にトイレドア前に置いている物が倒れてきてトイレに閉じ込められたケースもあります。ほうきなどの軽い物でも引っかかる場所によっては内側からでは開けられないこともあるので、とにかく置かないようにしましょう。また、場合によっては窓が避難経路となることがあるため、窓をふさがない家具配置をするとより安全です。
背の高い家具は持たない
背の高い家具は、地震で凶器になりやすい物のひとつ。もし運よく倒れなかったとしても、その後の続く余震の中、精神的にも負担となりやすいので最初から持たない方が安心安全です。
どうしても置かなければならないときは、耐震アイテムなどを使いしっかりと固定をしましょう。また、配置次第でも被害を防げます。人に倒れてこない場所に置くのはもちろん、ドアに対して垂直に置くのではなく、平行に置き、ドアをふさがない配置にすることもポイントです。
本はクローゼット内に収納がベター
本ひとつひとつは軽くても、数十冊、数百冊と倒れてくるとケガをしてしまう可能性があります。角の部分は凶器になりやすく、部屋に置く場合には腰高より下の位置に置くとよいです。しかし、子どもがいる場合はそれでも安心だとは言い難いため、できるだけクローゼット内に収納するのがベターです。「見えない位置に置くと本を読まなくなる」という場合は、よく読む一部の本だけ見える位置に置いておき、入れ替え制にするなどして臨機応変に対応するとよいでしょう。
【持たない防災】生き延びられる安心安全なおうちづくりが最優先
地震対策というと、非常食や非常グッズなどを買いこむイメージがありますが、それよりも優先度を上げなければならないのは、地震がきたときにケガなく生き延びられるおうちづくりからです。なすすべもない想定外の事態も考えられますが、まずはできることから。今最大限の努力でできることはやっておいた方が後悔は少ないでしょう。
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