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正しくカウンセリングを学ぶと、幸せになり、豊かな人間関係が送れるようなります。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日のテーマは、「正しいカウンセリングの学び方」です。

正しいカウンセリングの学び方の基本は、時間とエネルギーしっかり投入して、お金を適切に投入することです。
自分の経験だけでカウンセリングしようとする人や、カウンセリングの勉強に時間やエネルギーやお金を投入しようとしない姿勢や態度を持つ人に対しては、私は感心できません。
見知らぬ他人を適切に援助するためには、理論立てて勉強することが大切です。自分の経験や、ちゃちゃっとした勉強では、人を援助することなど出来やしません。

カウンセリングを勉強するためには、時間とエネルギーを投入すること。そして、お金を適切に使うということです。ケチってばかりでは勿論いけないですし、たくさん投入するようでもいけない…ということです。

よくありがちな悪い例をご紹介します。
「カウンセリングの勉強会、〇万〇千円のところ、今回に限り無料です」という謳い文句に誘われ、参加してみて気分が高揚し、その場で30~50~100万円もする高額講座に申し込んでしまう…ということです。
これは、ケチケチ根性で無料の会に参加し、その場でまんまと感情を高揚させられ、内容に見合わない高額な講座に申し込んでしまう…という悪い例です。

カウンセリングの勉強は、無料のところを狙うのではなく、最初から適切な価格を表示しているところに申し込み、しっかり学びましょう。

ちゃんとしているところは、安過ぎることもなく、高過ぎることもないものです。それが普通です。安過ぎるセミナーの多くは、肝心なところを出し惜しみするセミナーであり、高額講座の宣伝・告知・誘導講座であることが多いです。

私が最近学んで良かった講座をご紹介しましょう。
その講座は、事前の自習講座が3時間で、本講座が7時間×3日間、合計24時間、テキスト代込みで、5万円でした。このくらいが適切な値段だと思います。

私が最近学んで失敗したなという講座をご紹介しましょう。
その講座は、事前の自習講座が8時間、本講座が7時間×8日間、それプラス、90分の講座が10回あって、アシスタントによる60分の個人レクチャーが10回あって、合計89時間、テキストは自分で印刷して、50万円でした。
高額セミナーを開催している会社は、宣伝・広告費に莫大なお金を投入していることが多いです。

私が「学んで失敗したな」という講座ですが、返金制度があったのなら、私は間違いなく返金を申し込んだと思います。そのくらい、内容の割に高かったというわけです。
でも、こんな講座にもリピーターがいるのには驚きました。おそらくこの受講生らには、サンクコストが働いているのでしょう。「せっかくたくさんのお金を支払ったのだから、今さらやめられない。何としてでも、元を取るまではやり続けたい。今、やめてしまったら、今までの自分の判断ミスを認めることになってしまう。それは悔しい、我慢がならない」という気持ちです。
※サンクコストとは、すでに投資や支払いを済ませて回収ができないコストという意味です。競馬やパチンコで負けた人が、「今さらやめられない。今やめてしまったら、負けが決定だ!」という気持ちです。

学んで良かった講座の講師は、心理臨床家でした。
学んで失敗した講座の講師は、セミナー屋さんでした。
それにしても、セミナー屋さんは口が上手いですね。無料講座から高額講座に申し込ませる技術には、目を見張るものがあります。
※ 上記は、心理臨床家よりセミナー屋さんが劣っているという意味では、決してございません。セミナー屋さんを蔑視するつもりも毛頭ありません。

あなたは、カウンセリングを、誰から学びたいですか?
心理臨床家からですか? それとも、セミナー屋さんからですか?
 ↑ ↑ ↑
上記、どちらがいいとか、一概には言えません。
心理臨床家は、実際の現場の様子をよく知っていて、話に圧倒的な説得力がありますが、案外、喋りが拙いかもしれないです。拙い=つたない。

私のカウンセリングルームには、最近でこそ、かなり減りましたが、昔はよく「カウンセラーになりたいのですが…」というクライアントがご来室されました。

私が、「カウンセリングの勉強は、①自分自身が、まずカウンセリングを受けることです。②カウンセリング関連の本をたくさん読むことです。③ロールプレイ(実技演習)をすることです。以上が、基本原則ですよ」と教えると、「カウンセリングを受けるお金がありません。本なら図書館で借ります。買うお金がないので…。ロールプレイをする場所がありません。あったとしても、参加費用が捻出できません」と言うことが多く、私はその度に、大変に驚いたものです。

読書できない人は、カウンセラーになるのは難しいと思います。カウンセリング関連の本は、精神医学の本を含めて、少なくとも数百冊は読んで欲しいと思います。これが出来ないようでは話になりません。まずは、数百冊。話はここからです。

私は、カウンセリングの本を1冊読んだら、それを何度も繰り返し読んで、人様の前で、90分の講義が出来るぐらい頭に叩き込むようにしていました。実際、1冊の本を読んで、10数枚のレジュメを書いたことが何度もあります。この方法は、私にたくさんの実力をつけさせてくれました。よって、あなたも、カウンセリングの能力を身につけたいのであれば、どうぞ私のやり方を参考にしてください。
尚、注意点ですが、本は、読めばいいというものではありません。ちゃんとした人がちゃんとしたことを書いた本を読むようにしてください。私は、その昔、もうかれこれ30年近く前ですが、河合隼雄先生や国分康孝先生の本に出合えて、本当に幸運だったと思っています。

私は、あなたが正しくカウンセリングを学んで、今以上に幸せになること、今以上に豊かな人間関係が送れるようになることを、心から祈っています。


というわけで、今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。


      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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