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解雇から3日後に別の球団でサヨナラ本塁打。ここから開幕ロースター入りも…

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・アダムス(アトランタ・ブレーブス)Jul 21, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月18日、マット・アダムスはニューヨーク・メッツに解雇された。

 7月20日、アダムスはアトランタ・ブレーブスとマイナーリーグ契約を交わした。

 7月21日、アダムスは「5番DH」としてエキシビジョン・ゲームに出場し、9回裏にサヨナラ本塁打を打った。

 新天地で挨拶代わりの一発といったところだが、アダムスがブレーブスのユニフォームを着てホームランを打つのは、これが初めてではない。3年前、シーズン序盤にフレディ・フリーマンが死球を受けて左手首を骨折した際、ブレーブスはトレードにより、セントルイス・カーディナルスからアダムスを獲得した。アダムスはブレーブスで100試合に出場し、19本塁打を記録した。

 現在も、フリーマンはブレーブスにいる。新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出たものの、7月17日にサマーキャンプ(スプリング・トレーニング2.0)へ戻り、アダムスがサヨナラ本塁打を打った試合には「3番・一塁」として出場した。3年前の夏に復帰した際は、基本的に一塁しか守れないアダムスに出場機会を与えるため、自ら三塁へ移ったが、今回はポジションを譲ることはないだろう。また、ブレーブスにはヨンダー・アロンゾもいる。フリーマンとアダムスと同じく、アロンゾも左打ちの一塁手だ。

 ただ、今シーズンは「ユニバーサルDH」だ。ナ・リーグも、全試合でDHを採用する。アダムスとアロンゾを比べると、選球眼はアロンゾが上だが、パワーはアダムスが勝る。右投手用のDHと右投手用の代打要員として、2人が揃ってロースターに入る可能性もありそうだ。

 ブレーブスは、7月24日の開幕戦で、アダムスを解雇したメッツと対戦する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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