夜中の沖縄県先島諸島に台風4号が接近・防災対策は明るいうちに
各地で梅雨明け
令和2年(2020年)は、沖縄地方を除いて梅雨明けが記録的に遅れていましたが、8月2日に北陸と東北南部が平年より一週間以上遅れて梅雨明けとなりました(表1)。
梅雨に入っているのは東北北部だけですが、明後日の4日以降は、晴れの日が多くなりますので、この段階で梅雨明けになるかもしれません。
各地の梅雨明けを受け、日本列島は高気圧に覆われ、晴れて気温が高い地方が多くなっていますので、熱中症には厳重な警戒が必要な季節に入りました。
そして、台風に対して警戒を始める季節になりました。
7月の台風発生数0
令和2年(2020年)は、台風の発生ペースが遅く、台風1号が発生したのは5月12日21時と、台風の統計が整備されている昭和26年(1951年)以降の70年間で8番目の遅さでした。
その後、6月12日21時に台風2号が発生したものの、台風3号の発生は8月1日15時、台風4号の発生は、8月1日21時でした(表2)。
7月末までの台風発生数2個で、平成10年(1998年)の1個に次ぐ2位の記録です。
また、7月中に台風が発生しなかったのは観測史上はじめてのことです。
少ないとはいえ、台風が日本に接近しないわけではありません。
現在、台風4号が沖縄県先島諸島に接近中です。
先島諸島では夜中に暴風雨
石垣市など先島諸島では、雨の日曜日となっており、夜は雷を伴い激しく降る見込みです。
気象庁では、各地で暴風域に入る確率を6時間ごとに予報していますが、これによると、先島諸島の石垣市で、一番可能性が高いのは3時から6時の間で、その確率は30パーセントです。
また、竹富町で、一番可能性が高いのも3時から6時の間で、その確率は40パーセントです(図1)。
いずれにしても、先島諸島では夜中に暴風雨です。
避難などの防災対策は明るいうちに、遅くとも就寝前に行うべきですが、残された時間は多くはありません。
台風4号は、発達しながら東シナ海を北上します。
中国大陸に上陸すれば、大降水となっている揚子江下流域に多量の雨を降らせる可能性があり、被害の拡大が心配です。
また、台風4号が予報円の東側を北上した場合は、台風が発生・発達する目安とされる27度以上の海面水温が高い海上を進みます。
このため、あまり衰えずに西日本に接近します(図2)。
沖縄地方では、台風4号に厳重に警戒ですが、西日本でも台風4号の動静に注意が必要です。
タイトル画像、図2の出典:ウェザーマップ提供。
図1、表1の出典:気象庁ホームぺージ。
表2の出典:気象庁ホームぺージに著者加筆