【掃除の裏技】こびりついたコンロ・グリルの油汚れ、古いタオルで退治テク
タオルはいつ捨てるべき?
なかなか捨てどきが分かりにくい身の回りのモノにタオルがあります。
実際のところ、どのような周期で買い替えをしていますか? よく「風合いが悪くなったら寿命」なんて言い方がされたりもしますが、柔軟剤のCMなどでタオルといえば「フワフワ」であることが謳われつつ、本当は「ゴワゴワ」な肌触りが好きだという人の場合、風合いの変化は捨てる理由にならず、迷っているような方も少なくないのではないでしょうか。
もう少しわかりやすい廃棄の目安になるのが、経年劣化や洗濯の失敗などによる「臭い(細菌繁殖)」や「黒ずみ(カビ)」の発生です。乾いている時には気づきにくいのですが、顔を拭いたりした後、湿り気を帯びるやいなや「雑巾臭い」「納豆臭い」ような臭いを感じてしまう場合や、洗濯後の濡れた状態でピンク色っぽいくすみや黒ずみが気になる場合には、除菌漂白にかける手間と秤にかけ、廃棄を検討するべきときだといえるでしょう。
とはいえまだまだ使えそうなタオル、そのまま捨てるには忍びないという感情があるなら、満足度の高い「最後の仕事」をタオルに与えてみてはいかがでしょうか。
今回はそんな「古タオル」を十二分に使い切ることのできる掃除方法に、せっかく廃棄タオルを使うのですからコストを安く済ませるため、100円ショップでも購入できる「セスキ炭酸ソーダ」粉末と抱き合わせた、キッチン・コンロ周りの掃除方法をご説明します。
古タオル+セスキの掃除法
まずフェイスタオルサイズであればそのままか2枚程度にカット、バスタオルなど大判のタオルは3〜6枚にカットしましょう。ただ、カットしたほつれから糸くずが生じやすいので注意してください。掃除に使用したタオルは濯いだりせずそのまま捨てるつもりで、コンロ周りの広さや汚れ度合いにもよりますが、1回の掃除で手元6枚程度あれば十分です。
100円ショップでも購入できるアルカリ剤、「セスキ炭酸ソーダ」は40度程度のぬるま湯にだいたい5%濃度の水溶液になるよう溶かし、洗い桶やボウルに用意しておきます。そこにカットした古タオルを浸してしっかり湿らせ、固めに絞ります。このとき、手荒れ予防にゴム手袋などを装着しておいたほうが安心です。
コンロ壁面の油汚れは、このセスキ炭酸ソーダ水溶液(以下セスキ水)で濡らした古タオル(以下セスキタオル)で、壁面を垂れた油分の多い下部から汚れの少ない上部へという順序で拭きます。油汚れが固まってしまっているなど、こびりつきがひどい部分はセスキ水を別途塗りつけて、こびりついた汚れを少し緩めてから、改めて拭き取るようにします。セスキタオルを電子レンジで温めて使うのも効果的です。
コンロ天板(トッププレート)は五徳を外し、セスキタオルで奥から手前に向けてゴミや汚れを拭き取ります。汚れがべっとり付いてしまっても、ここは濯がず捨てるのが本意なので、おおらかに掃除を行うことができます。
セスキタオルは換気扇(レンジフード)や魚焼きグリルの内部拭き取りにも活用できます。魚焼きグリルなど、多少拭き残りがあってもあまり神経質になる必要はありませんが、汚れの油成分が鹸化して白っぽい拭き跡が付くことがありますので、気になる場合には別のタオルで濯ぎ拭きをしましょう。
「セスキ炭酸ソーダ」はドラッグストア、ホームセンター、スーパーの日用雑貨売り場などのほか100円ショップでも購入できます。価格は200グラム100円程度が目安です。
概ね5%の水溶液にする場合、ボウルに取った水が1リットルなら50グラム投入します。セスキ水をスプレー容器に入れて使用する方法もあり、その場合には水100ミリリットルあたり5グラムが目安です。
セスキ炭酸ソーダ水溶液は油脂汚れを乳化させて落としやすくしたり、たんぱく質汚れを分解して落としやすくしたりするのに有効で、掃除のほか洗濯の分野でも活用できます。安価に応用の効く素材ですので、この機会に生活へ取り入れてみてはいかがでしょうか。
【この記事は、Yahoo!ニュース個人編集部とオーサーが内容に関して共同で企画し、オーサーが執筆したものです】