アップル、移動しているような感覚を提供する靴型デバイスの特許を取得
振動や動きによるフィードバックを提供するハプティクス(触覚技術)が、ゲームやVRにおいて没入感のあるユーザー体験を提供する上で重要なのは言うまでもありません。ハプティクスの発明と言うと、デバイス、ウェアラブル、ゲームコントローラー、HMD、椅子、帽子、衣類への適用はすぐ思いつくでしょう。しかし、最近、アップルが靴によるハプティクスにより歩いているような感覚を提供するという発明を米国で特許化しました。さすが「目の付け所」が違うという感があります。
特許番号は、US10,945,484、登録日は2021年3月16日、発明の名称は” Haptic output devices”、実効出願日は、2017年6月28日です。
発明のポイントは靴(あるいは靴下)状のデバイスの内部にアクチュエーターを多数並べて、適切な振動を与えることで、たとえば、デコボコした場所に立っている(あるいは滑っている)ような感覚や摩擦力を受けている感覚等をユーザーに与えるというものです。FPSゲームやVRにおいては効果的かもしれません。
審査経過を見てみると、元々のクレームは「履ける形状のハプティクス・デバイス」というめちゃくちゃ範囲が広いものだったのですが、さすがに進歩性を否定され、実装に近い限定を加えることで、権利化に持ち込んでいます。
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