貨物列車脱線事故で「札幌―函館間」結ぶ特急北斗号が運休 代行バスの運行ない中で、救済ルートはあるのか
2024年11月16日午前1時40分ごろ、北海道のJR函館本線の森―石倉間で名古屋貨物ターミナル駅から札幌貨物ターミナル駅に向かっていた貨物列車が脱線した。列車は機関車1両と貨車20両編成で、このうち貨車5両が脱線したという。報道によると、脱線したのは12、15、17、19、20両目が進行方向に対して右側に脱線していた。
これにより、JR函館本線は森―長万部間で始発から運転を見合わせており、札幌―函館間を結ぶ特急北斗号は半分以上の列車で運休が発生。運行されている列車も、札幌―洞爺間での折り返し運転が行われている。特急列車の代行バス輸送は行われておらず、JR北海道はこの理由を「必要なバス台数確保の見込みが立たないため実施しない」と発表している。
特急北斗号を長万部折り返しとすれば、長万部―函館間には1日4往復の路線バスが運行されており、これに接続可能であるが、ネット上では「輸送力の限られたバスに乗客が集中してしまい混乱すること を避けるため、あえて洞爺折り返しにしたのではないか」という憶測も流れている。現在、札幌―函館間を結ぶ交通手段は、高速バスか航空便に限られてしまっているが、いずれも輸送力が限られていることから混乱が続くだろう。
公には周知されていないが、函館本線の倶知安回りで札幌から函館に向かう乗り継ぎルートが1日1本だけ存在する。札幌駅を10時に発車する快速エアポート号で小樽駅に向かい、そこから倶知安行、長万部行と乗り継いで14時11分に長万部駅に到着。長万部駅前を14時50分に発車する函館行の函館バスに乗り継げば、18時頃には函館駅に到着できる。
函館から札幌に向かうルートであれば、乗り継ぎが可能なバスは3本存在する。1本目は函館バスセンターを10時7分に発車し、長万部駅前に13時18分に到着。長万部駅から13時29分発の倶知安行、小樽行、新千歳空港行快速エアポート号と乗り継いで札幌駅に17時4分に到着するパターン。2本目は函館バスセンターを13時に発車し長万部駅前に16時9分に到着。長万部駅から16時35分発の小樽行、新千歳空港行に乗り継いで、札幌駅に20時42分に到着するパターン。そして3本目は函館バスセンターを15時30分に発車し、長万部駅前に18時39分に到着。長万部駅から20時9分発の小樽行、岩見沢行に乗り継いで、札幌駅に23時54分に到着するパターンだ。
明日以降の特急北斗号の運転計画は未定のようであるが、札幌―函館間を移動する場合、知っておいても損のないルートではないだろうか。
※JR北海道は、2024年11月16日17時に、11月17日から長万部ー函館間で代行バスを運行することを発表しました。
(了)