記録的な雪不足で、冬のイベント中止も 今後は南岸低気圧で雨の日が多い予想
この冬は度々、強い寒気が日本列島に流れ込み、大雪となった一方で、雪が少ない地域も多い。全国の約4割で、積雪は平年の半分以下です。雪不足により、冬のイベント開催が危ぶまれる事態になっている所もあるようです。
この先、来月10日頃にかけては寒気が弱いため、九州から東北地方にかけての広い範囲で、気温が高くなる見通しです。
また、南岸低気圧の影響で、太平洋側はくもりや雨のぐずついた天気になりやすく、春の長雨を思わせる日もありそうです。
記録的な雪不足で、イベント中止も
青森市は22日、来月3日~4日に予定していた「青森冬まつり」を中止すると発表しました。
青森市は都道府県庁所在地の中で札幌市と並ぶ雪の多い街で、この時期の平年の積雪は65センチです。しかし、今年は16センチ(28日正午現在)で、平年の25パーセントに留まっています。
雪が少ないのは青森に限ったことではありません。かまくらで有名な秋田県横手市の積雪は20センチ(28日正午現在)で、こちらも平年を大幅に下回っています。
上図を見ても、大半の地域が平年より積雪が少ない青色です。冬型の気圧配置が長く続かない影響で、全国的な暖冬、少雪となっています。
今後、雪はどうなるのでしょうか?
こちらはこの先の5日間平均予想天気図です。上図は1/29~2/2、下図は2/4~2/8です。図の中央に日本列島があり、実線は等圧線を表しています。また、赤色は平年と比べて気圧が高いことを、青色は低いことを示しています。
今週(1/29~2/2)は日本付近で高気圧が強い予想で、日本海側は雪、太平洋側は晴れる日が多い見込み。ただ、九州や四国は大陸にある低気圧の影響で、くもりや雨の日もありそうです。
しかし、来月初め(2/4~2/8)になると様子が変わります。気圧の低い青色の部分が日本の南にのびていて、南岸低気圧が予想されています。こうなると、雪の範囲はぐっと狭まり、九州から関東地方にかけては春の長雨を思わせる天気となる可能性があります。
【参考資料】
青森市ホームページ:「青森冬まつり」イベント中止のお知らせ、2024年1月22日
気象庁:2週間気温予報解説資料、2024年1月28日