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今からでも遅くない【認知症予防効果のある日常の運動方法】介護福祉士が漫画でわかりやすく解説

定期的な運動習慣が認知症予防に有効であることは、これまで何度もお伝えしてきました。

運動といっても、スポーツジムやフィットネスクラブに通うことだけが運動ではありません。

日常生活に効果的に運動を取り入れることによって、認知症を予防することができることが、多くの研究によってわかっています。

今日は3つのポイントから、認知症予防に効果のある日常の運動のやり方を、イラストを交えてお伝えします。

1. 週3回以上行う

全般的認知機能の向上には、週3回以上の運動に効果があるという研究報告があります。

ウォーキング、サイクリング、ダンスなど、さまざまな運動が有効であることがわかっています。

自分の得意な運動を続けるのがよいでしょう。

あまり運動が好きでないという人は、なるべく歩いて買い物に行くなど、積極的に歩いて移動することを運動と考えてもいいそうです。

2. 半年以上続ける

運動を24週以上続けることで、全般的認知機能と実行機能の改善効果が見られたという研究があります。

24週以下では、認知機能の改善は認められませんでした。

少なくとも半年ぐらいは運動を続けないと、認知症予防効果は出にくいようですね。

三日坊主にならないように、運動を日常の習慣にすることが大事です。

3. 強度アップで効果もアップ

50歳以上の成人を対象とした調査によると、通常の歩行以上の強さの運動を続けることで、認知機能の改善が見られたそうです。

散歩などのゆったりした歩行では、認知機能に良い効果はなかったようです。

歩くスピードを少し上げる程度の運動でも、継続することで認知症予防効果があります。

ほんの少しだけ、ふだんより体を動かすことを、継続して行うことが、認知機能の改善には役立ちます。

まとめ

認知症予防のためには、特別に体に負荷をかける運動をしなくてもいいのです。

「運動を始めるには、歳をとりすぎた」と考える必要はありません。

遅すぎるということは、決してないのです。

認知症予防のためには、ほんの少しいつもより体を動かすことを、継続して行うことが大切です。

日頃、運動習慣のない人は、三日坊主にならないように、続けられる工夫をすることが大事ですね。

・いつもより、少し早歩きで買い物に行く。

・いつもより、少し力を入れて窓を拭いてみる。

等々…

生活の中で、ちょっとだけ、いつもより体を動かすことを心がけてみませんか。

参考文献:あたまとからだを元気にする MCI ハンドブック 国立長寿医療研究センター 2022年

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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