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藤井聡太棋王に挑戦するのは誰か? 12月11日、敗者復活戦で伊藤匠七段と本田奎六段が対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 藤井聡太棋王(八冠、21歳)への挑戦権を争う第49期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメントは大詰めの段階を迎えています。

 勝者組を勝ち上がり、まず挑戦者決定戦(二番勝負)に進んだのは、広瀬章人九段(36歳)です。広瀬九段はあと2局のうち1勝で藤井棋王への挑戦権を獲得できます。

 12月11日。東京・将棋会館において敗者復活戦、伊藤匠七段(21歳)-本田奎六段(26歳)戦がおこなわれます。勝者は挑決に進み、広瀬九段と対戦します。

 今年度ここまでの成績は、伊藤七段の35勝11敗(勝率0.761)。対局数、勝数でランキング1位の成績です。竜王戦七番勝負では藤井聡太竜王の前に敗退したものの、当時20歳の若さでタイトル初挑戦も決めました。

 本田六段は17勝9敗(勝率0.654)。毎年成績ランキングの上位につけている、安定した実力の持ち主です。2019年度には棋王戦で勝ち上がり、渡辺明棋王(当時)に挑戦した実績もあります。

 将棋界の次代をになうであろう若手の伊藤七段と本田六段は、同じ宮田利男八段(71歳)門下の兄弟弟子。公式戦では初の対戦となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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