外国人観光客にも人気の「エキゾチックアニマルカフェ」。かわいいだけでは済まされない問題点
イタリア人の知人はペットカフェが好きでフクロウカフェに行ってきたと話していました。筆者はそれまで、ペットカフェがそんなに多くあるとは知りませんでした。
外国人観光客にも人気のエキゾチックアニマルカフェ※についての調査が行われました。それを紹介しながら、何が問題なのかを考えてみましょう。
※エキゾチックアニマルカフェとは、飲食をしながらエキゾチックアニマル※※を見たり、触れたりできる施設です。
※※エキゾチックアニマルとは、犬や猫以外で飼育されているペットを総称して使う言葉です。明確な定義はなく、フクロウ、ハリネズミ、ミニブタなども入ります。ペットとして飼われていることも多いハムスターやウサギなどもエキゾチックアニマルとされています。
エキゾチックアニマルカフェに行ってみたら
日本全国のペットカフェ(主に犬や猫)は430店舗を超えています(出典:環境省データ)。このペットカフェの中にエキゾチックアニマルカフェが入るのです。
日本は世界から見てもペットカフェ(エキゾチックアニマルカフェも含む)が多い国になっています。そのなかで、エキゾチックアニマルカフェは2018年時点でその数は少なくとも80軒あったと報告されています。
筆者が、実際にミニブタカフェに行ったときは、コロナ禍でそれほど海外の旅行者がいないにもかかわらず、それでも海外の旅行者が数人いました。
そのカフェのシステムとしては、1階のフロントで料金を前払いして靴を脱いで、2階や3階に上がります。「汚れてはいけないコートは預けてください」とスタッフに言われます。
カフェなので形式的に飲み物がでます。飲み物は、自動販売機で何杯飲んでもいいというようなシステムでした。ミニブタは全て子豚で体重が2キロから5キロぐらいあり、人懐っこい性格でした。
人を襲ったりはしないですが、同腹(豚は、約10匹以上一緒に産まれる)の子豚は、きょうだいで一緒にいたいという習性があり、1匹を抱っこするときょうだいが全て客のところに来ます。よだれがでるので、カフェにある毛布を自分にかけて、その上に子豚が乗るようになっていました。
ミニブタは薄いピンク色をしていて、客が足を伸ばしてゆっくりしていると毛布の上に乗ってきます。動物好きの筆者には、本当にかわいいです。しかし、筆者の目から見れば問題点がありました。
エキゾチックアニマルカフェでの問題点とは?
典型的なエキゾチックアニマルカフェでは、狭い部屋に動物が詰め込まれ、そこで客がドリンクを飲みながら彼らに自由に触れます。
筆者が行ったそのカフェは、ミニブタはトイレでちゃんと排泄をするとスタッフに説明され、狭い部屋の中にミニブタ用のトイレがありました。
しかしながら実際は、ミニブタのなかにはトイレでないところで排泄をしている子もいました。
このような状態のエキゾチックアニマルカフェが一般的なので、排泄物やよだれに病原体が含まれている可能性があり、動物と客の間で感染するかもしれません。コーヒーなどを飲んだりするので、エキゾチックアニマルカフェにいる動物から人間への感染症の伝播が心配です。
アニマルカフェの背景
日本では犬や猫を扱ったペットカフェは、2004年にできたといわれています。そこから発展して今では、エキゾチックアニマルを扱うエキゾチックアニマルカェができました。
日本は、賃貸住宅でペット可のところが少ないので、ペットを飼育しにくいし、動物に対して「かわいい」などと感じる文化的背景があるので、このようペットカフェが他の国に比べて多くあるのでしょう。
インバウンドでやってくる海外の旅行者は、ネットなどで日本にペットカフェがある情報を得てそこに行くのでしょう。
まとめ
ペットカフェ(エキゾチックアニマルカフェを含む)は、できて約20年なのでまだまだ法的な規制が追いついていないのが、現実です。
環境省は、ペットカフェの実態を調査して、そこで飼育されている動物から客に病原体が感染しないシステムを考えてほしいです。
参考資料