2025年ロケット打ち上げ予定 2月1日：H3ロケット H2A最終号機・イプシロンS・カイロスの状況
明けましておめでとうございます。皆さんの2025年の抱負は決まりましたか？本記事では、2025年のロケット打ち上げ予定をご紹介していきます。
■2025年2月1日：H3ロケット5号機
2025年の最初に打ち上げが予定されているのは、H3ロケット5号機です。準天頂衛星「みちびき」の打ち上げを行うことが計画されています。
準天頂衛星システムとは、複数機の人工衛星により地球上の位置を計算するシステムのことです。アメリカのGPSがよく知られており、 スマートフォンやカーナビでも活用され、私たちの生活になくてはならないものになっています。「みちびき」を利用することで、山間部などの見通しの悪い場所でも測位ができるようになるだけでなく、測位精度を数cmまで高めることができます。「みちびき」は７機体制を目標としており、2025年度には6号機、7号機もH3で打ち上げることが予定されているようです。
■2025年度：H2Aロケット50号機（最終号機）
H2Aは2024年9月の49号機での打ち上げに成功し、連続43回の打ち上げにも成功しています。そんなH2Aですが、2025年度に打ち上げられる残り1基で退役することが決定されています。普段見慣れたH2Aがいなくなってしまうのは寂しいですね。
H2Aの最期となる50号機では、温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」を打ち上げ予定です。本来は2024年度に打ち上げられる予定でしたが、衛星の開発の遅れから2025年度へと打ち上げが変更となりました。H2Aが残りの打ち上げも成功させ有終の美を飾り、無事に退役できるようみんなで見守っていきましょう。
■2025年度以降：イプシロンS
イプシロンSは3段式の固体燃料を搭載した国産基幹ロケットで、初代であるイプシロンロケットの進化系です。
11月26日、イプシロンSの第2段モータの地上燃焼試験が種子島宇宙センターで実施されました。約2分の間モータが燃焼を続ける想定でしたが、燃焼開始から約49秒後ほどに爆発が発生しました。JAXAの発表によると、燃焼ガスが想定していない箇所から漏洩したことによる爆発が考えられるとのことです。
初号機の打ち上げは当初、2024年度が予定されていました。搭載されるペイロードは、ベトナムの地球観測衛星「LOTUSat-1」です。しかし、今回の爆発事故により2024年度の打ち上げは不可能となり、2025年度に延期となりました。
■2025年度以降：カイロスロケット
スペースワンは2018年に設立された企業で、小型衛星打ち上げ用の「カイロスロケット」を開発しています。カイロスロケットの1号機は2024年3月に打ち上げが実施されました、打ち上げ直後に爆発するという結果となりました。 スペースワンによると、打ち上げ時にロケットの速度が予想より低く、ロケットが自律的に異常を判断したとのことです。
続いて、12月には2号機の打ち上げが実施されました。しかし、打ち上げから1分20秒後、1段目のエンジン燃焼中にガスを噴き出す「ノズル部」で異常が起こったことが確認されています。この異常により進行方向に大きなずれが発生し、飛行経路が当初の設定領域より外れてしまったため、自律的に飛行中断措置が行われたとのことです。
スペースワンによると、今回発生したノズル部の異常に関する原因究明を急ぎ、3号機の打ち上げに臨んでいくとのことです。
2025年も多くのロケットの打ち上げが予定されていますが、一つでも多く打ち上げが成功すると良いですね。
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