1月9日に小惑星「2024 PT5」が地球へ最接近 2月と4月にも大型の小惑星が地球付近を通過
2025年1月9日に小惑星が地球へ最接近することをご存知でしょうか。本記事では、続々と接近する多くの小惑星についてのご紹介と、珍しい「ミニムーン」現象をご紹介します。
■続々と地球に接近する小惑星たち
小惑星「2024 PT5」は、南アフリカのATLAS望遠鏡によって2024年8月7日に発見されました。直径は約10メートルと推定されています。この小惑星は、地球近傍の小惑星グループである「アルジュナ群」に属すると考えられています。
そして、2025年1月9日には、地球から月の約4.67倍となる距離(約180万 km)まで接近する予定です。しかし、NASAの推定によれば、2024 PT5は地球に脅威を与えるものではなく、接近時も安全な距離を保つとされています。
気になるサイズですが、約10メートルと小型であり、目視では見つけることは難しいと考えられています。仮に衝突したとしても、約18メートルを超えるサイズの小惑星でなければ、地表に到達する前に燃え尽きてしまうため、地球への被害を懸念する必要はないでしょう。
その後、2025年2月9日には大きさ30~60mの小惑星「2012 PB20」が地球から約3.5倍の月距離まで接近する予定です。4月11日には大きさ90~200mの小惑星「2023 KU」が地球から2.76倍の月距離まで接近します。これらの小惑星は、地球に脅威を与えるものではなく、科学者たちはその動向を監視しています。
■小惑星「2024 PT5」は過去に地球のミニムーンだった!?
実は今回接近している小惑星「2024 PT5」は、2024年9月29日から11月25日までの約2ヶ月間、地球の重力に捕らえられ、地球周回軌道を公転する「ミニムーン」として知られる現象が観測されました。その小惑星は9月29日より地球の重力に引き寄せられ、一時的に地球の二つ目の月となったのです。
9月29日に地球の衛星となった小惑星は、U字を描きながら地球を一周し、56日後の11月25日に地球を離れると考えられています。その後は元の太陽を中心とする軌道を周回することになります。そして、今回の2025年1月9日に地球へ再度接近し、次の最接近の機会は31年後の2055年だそうです。
実は、このように地球の重力が小惑星を一時的に捕まえることは珍しいことではなく、2006年にも小惑星が約1年間地球の周りを周回していたことなどもありました。
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