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行列の絶えない夏の風物詩「赤福氷」には赤福餅は入っていません!人気の理由は特製あんことお餅にあり

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

皆さん、かき氷はお好きでしょうか?昨今は一年中美味しく食べられる趣向を凝らしたかき氷が増えましたね。カフェやラウンジでいただくかき氷にも惹かれますが、やはり王道且つ夏限定の和菓子屋さんならではのかき氷は別格。

日本が誇るあんころ餅、「赤福」を販売なさっている赤福さん。餅街道と呼ばれ、伊勢神宮へ参拝する方のお腹も心も癒してきた創業1707年の老舗和菓子屋さんです。今回は、夏こそ食べたい「赤福氷」をご紹介。

赤福氷
赤福氷

単刀直入に申し上げます。
赤福氷には、赤福餅は入っておりません!!

暑い日もさらりといただける甘さが嬉しい
暑い日もさらりといただける甘さが嬉しい

仄かに氷の粒感が残っているタイプです
仄かに氷の粒感が残っているタイプです

見た目はシンプルな抹茶蜜がたっぷりとかかったかき氷。氷も流行りのふわふわというよりは、透き通る氷の粒をしっかり確認できるようなどこか懐かしいタイプ。喉を潤しながら心地よい抹茶の香りと蜜ならではの甘さが体に染みわたります…このままでもまるごとひとつ食べ切ってしまいそうなほど。

スプーンの先があんこに当たった瞬間高まる鼓動
スプーンの先があんこに当たった瞬間高まる鼓動

そしてついに遭遇することができました!スプーンの先に当たる氷とはまた異なる固さの触感。こし餡です…!その中にお餅が入っているのかと思いきや、実はこし餡の餡玉を丸いお餅二つで挟んでいるような配置に。赤福餅のようにあんころ餅がごろりと入っているわけではないのです。

あら?お餅だけ?と驚く方もいらっしゃるかもしれません
あら?お餅だけ?と驚く方もいらっしゃるかもしれません

そしてこし餡もお餅も、昭和36年に販売開始されてから、抹茶蜜や氷と合うように繰り返し改良なさったという特別なもの。赤福さんらしい濃厚なテクスチャーながらも、決して抹茶を凌駕しない甘さでありながら深みもあり。また、贅沢にあんことお餅だけでいただいても赤福餅よりさらりとしたあんころ餅として変化を楽しめるのです。

お餅はほんのり甘みがついており、氷の中に閉じ込められても固くならずにコシも堪能できる塩梅になっております。

赤福餅1個分より若干多めのこし餡です
赤福餅1個分より若干多めのこし餡です

個人的に、赤福餅や赤福氷と一緒に供される温かいほうじ茶というお心遣いも長年人気を博している秘訣なのではないかと思います。混雑している空間で召し上がる機会が多いとはいえ、老若男女問わず体が冷えてきますものね。有難い。

実は赤福さんの名物でもあるかき氷は4月からとゴールデンウィーク前から販売が開始されているのですが、限られた店舗のみ。しかし、夏になると百貨店などの催事に期間限定で出店なさることも!

公式サイトから出店情報を確認することができますよ。

最後までご覧いただきありがとうございました。

柳谷ナオ

<赤福・本店別店舗>
公式サイト(外部リンク)
伊勢市宇治中之切町26
0596-22-7000
9時~17時
定休日 催事日程による

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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