アジア選手権で中国卓球女子に「金メダルなし」の衝撃 ケガを公表した孫穎莎 責任問われる馬琳監督
カザフスタンで13日まで行われていた「ITTFアジア卓球選手権2024」で、王者・中国が「金メダルなし」だったことが中国で衝撃を持って受け止められている。
中国メディア『卓球ネット』によると「女子団体は実力を発揮できず、決勝で日本に敗れた。シングルス、ダブルス、団体のいずれでも金メダルが取れなかったことは、1972年の大会参加以来、初めてだ」と報道。中国女子卓球界の危機を取り上げた。
馬琳監督の責任を問う声も
今回のアジア選手権では、パリ五輪に出場してシングルスで優勝した陳夢や王曼昱が欠場し、世界ランク1位の孫穎莎のほかは、同4位の王芸迪、その下の陳幸同がエントリーするという布陣になった。
王曼昱が家庭の事情で急きょ欠場することになったため、陳幸同が出場することになったが、調整がうまくできなかったとも言われている。また、エースの孫穎莎はパリ五輪後、国内のイベント参加や他の試合への出場などで過密スケジュールとなっており、疲れがたまっていたのでは、とも言われていた。
だが、絶対王者である孫が団体戦で日本の張本美和に敗れたことは多くの卓球ファンに衝撃を与え、中国のSNS、ウェイボーでも、同ニュースはアクセスランキングで1位に。
また、団体戦のあと、孫が自身のSNSで「このあとの試合すべてを棄権して中国に帰国する」と発表したことも大きな話題となり、孫のコメントには現在までに222万の「いいね」と41万もの激励のコメントが寄せられている(10月14日、午前11時30分、日本時間)。その後、孫は腕のケガがあったことも判明した。
また、団体戦で孫を破り、シングルスでも準優勝に輝いた日本の張本美和や、優勝した北朝鮮の金琴英(キム・クムヨン)への注目も集まっている。
これまで「少なくともメダルは取って当然」だった中国女子卓球界に異変が起きているのでは、との意見も飛び交っており、女子チームを率いた馬琳監督には「もう監督を辞めろ!」と非難する声が多く、責任問題も浮上している。