馬のセリ市は購買者以外も"参加"し楽しめる!明日27日は1歳馬のセリ市、セレクションセール開催
27日は1歳馬のセリ市・セレクションセールが開催
7月27日、北海道新ひだか町でセレクションセールが行われる。
今年は240頭が上場予定。先日行われたセレクトセールは日本競走馬協会が主催する当歳馬及び1歳馬の選抜市場で社台グループの所有馬が多く上場するのが特報だったが、こちらは日高軽種馬農業協同組合が主催するサラブレッド1歳の選抜市場。このセリには、日高地方だけではく、十勝、青森、九州といった全国から馬が集まるのが特徴だ。
上場馬はセレクションセール選考委員会が定める「血統基準」に従って選考され、同委員会による実馬検査を実施したのちに決定される。
7月上旬開催のセレクトセールで売上2割増の原因はウマ娘!?
コロナ禍で混沌した世の中でだが、競走馬のセリは大変好調である。実際、7月上旬に行われた2021年セレクトセールは昨年より総額が20%も増え、大盛況に終わった。
このセリがここまで盛り上がったのは主催者側も想定外だったようだ。このセリの市場長である吉田照哉氏(社台ファーム代表)はセール終了後、
「サイバーエージェントの藤田さんが(セレクトセールに)来ることは知っていたけど、どれだけ買ってくれるかというのは知らなかったし、果たしてどれだけ買ってくれるか、というのは(わからなかった)。高額馬を藤田さんが落とす(落札)ので、(目当ての馬を)買えなかった人が次の馬にいく、という押し出し効果はあった」
と話している。
また、今年は購入を希望するセリの購買者登録者も1割ほど増えていた。馬が持ちたいという人が増えた原因について同じく吉田照哉氏は
「以前にダービースタリオンが流行ったときに馬を持ちたいという人が増えたというのは事実で、今回もウマ娘のおかげで馬をもってみよう、という人が増えているという声が聞こえてくる。そういった全ての要素が合わさっての結果ではないでしょうか」
としていた。
つまり、セレクトセールから2週間、セリ値の高騰や購買登録者の増加であちらで思うように購入できなかった方々もより熱い気持ちを持ってセレクションセールに参戦すると予想される。
■セレクトセール2021 吉田照哉市場長インタビュー
ネット時代の馬のセリ市、コメント欄は言いたい放題
競走馬のセリ市では、数百万から数千万、時には"億"の声も普通に飛び交うため、庶民には関係ないもの、と捉える方も多いだろう。
しかし、この頃はそうでもない。インターネットの普及により馬を買ったり現地に行ったりしない人も"参加"して楽しんでいる。
その最たるものは、YouTubeでセリの様子が生中継されている際のコメント欄だろう。これが実に"言いたい放題"なのだ。コメントにはセリの値段についてなどの話題で盛り上がり各自の見解がたくさん寄せられるが、中には名だたる馬主を時にあだ名や呼び捨てで呼びながら厳しいことを言う人もいる。実に容赦ないが、中には"なるほど"と納得させられるものもある。
また、SNSを通じて出品する牧場が上場馬の情報を発信することも多い。SNSで見かけたあの仔馬が誰に幾らで売られるのかを、販売前から感情移入して見ることができるのだ。
そういった時系列を追うのもひとつの新しい楽しみ方だろう。
実際に馬を買う人も、買わない人も、いつか買いたいという思いを秘めている人も、いろんな楽しみ方ができるのが今のセリ市だと筆者は考える。
ぜひ、気軽に大金が舞うセリ市を楽しんでみてはどうか。
☆先日ご紹介したこの馬(マヤノスターライトの2020)も32番で上場予定です。
ビワハヤヒデ死後一年の近況と繋養牧場がセリに送り出す額にハートがある栗毛の仔
■セレクションセール2021 生中継