北朝鮮がミサイル2発を発射、既存の滑空機動可能な短距離弾道ミサイルか
1月14日午後、北朝鮮がミサイルを発射しました。韓国軍の発表では2発を確認、自衛隊の発表では少なくとも1発を確認しています。
- 日本観測・・・水平距離400km、最大高度50km
- 韓国観測・・・水平距離430km、最大高度36km、速度マッハ6前後
飛行性能のデータから既存の滑空機動可能な短距離弾道ミサイルの可能性が高いと思われます。北朝鮮版イスカンデル(KN-23)と北朝鮮版ATACMS(KN-24)は1発射機に2発を搭載しているので、2発を発射しているならこの点からも有力な候補です。
韓国側の観測では発射地点は平安北道の義州の周辺とされています。義州から430kmを飛んだ場合、北朝鮮が普段からミサイル演習でよく使っている標的用の日本海沿岸の卵島(알섬)がちょうど掛かっているので、おそらく着弾地点は此処でしょう。ただし義州は中国との国境の直ぐ傍なので、実際の発射地点はもう少し北朝鮮の内陸寄りかもしれません。(追記:1月15日の北朝鮮発表画像から、発射地点は義州の南隣の枇峴が有力と判明。)
平安北道から半径430kmの円
着弾地点の有力候補である演習標的の無人島「卵島(알섬)」
北朝鮮軍が射爆標的場として使っている無人島の「卵島(알섬)」は、咸鏡北道花台郡舞水端里の沖合い約18kmの位置にあります。10進法の緯度経度(40.646706, 129.548286)
なお北朝鮮にはロシア国境の近くにも同じ名前の島があり、Google地図で「알섬」と入力して検索するとロシア国境に近い卵島の方が表示されてしまうので、注意してください。
発射されたミサイルの候補(KN-24、KN-23、KN-23拡大型)
韓国観測(水平距離430km、最大高度36km、速度マッハ6前後)の条件に当て嵌まりそうな北朝鮮の滑空機動可能な短距離弾道ミサイル。ATACMS型(KN-24)とイスカンデル型(KN-23)の系統が有力な候補。