2026年末打ち上げ予定「アクシオム・ステーション」国際宇宙ステーションにドッキングしながら巨大化
国際宇宙ステーション(ISS)に次々にドッキングされ拡大化していく「アクシオム・ステーション」をご存知でしょうか。本記事では、アクシオム・ステーションの詳細をはじめ、2030年末のISS退役後にどうなってしまうのかまで解説していきます。
■ISSにドッキングして徐々に拡充する「アクシオム・ステーション」
「アクシオム・ステーション」は、ISSの後継機として開発が進められています。2022年には、ISSにドッキングさせる追加モジュールとしてNASAから選定されており、2026年末~2027年にかけて最初のモジュールである「AxH1(ハブ・ワン)」が取り付けられることが発表されています。これを皮切りとして複数のモジュールを接続していき、ISSの一部分として後継ステーションを完成させる手順となっています。
居住モジュールは宇宙ホテルや、研究実験棟としての活用が検討されています。宇宙展望室からは素晴らしい地球の景色を眺めることができます。壁にはLEDライトが埋め込まれており、タッチスクリーンやWiFiも利用できるなど、まるで地上にいるような快適な環境の中で、微小重力を体験することができます。
旅行者は、ジェット機での飛行や、極限環境の訓練など、約15週間のトレーニングを受ける必要があります。今のところ、1名あたり10日間で約50億円程度の旅行代金とのことです。あなたも是非参加してみては?
■2030年末のISS運用終了後は、切り離されて独立に動作
ISSの運用は2030年末まで継続され、その後太平洋上に落下させる計画が発表されています。それでは、アクシオム・ステーションはどうなってしまうかというと、ISSの運用停止後は切り離されて、独立して動作することができるそうです。それ以降は独自の宇宙ステーションとしてサービスを提供していきます。
ちなみに、巨大なISSを安全大気圏に降下させるため、NASAは2024年6月26日にスペースXへISS廃棄のための1350億円にも及ぶ発注を行いました。スペースXは、宇宙船「クルードラゴン」をベースにISSを牽引するための宇宙機を開発する予定です。そして、徐々に高度を下げていき、最終的にISSを地球大気圏へ再突入させ、燃え尽きさせるという手順となります。一歩間違えれば、ISSが空から降ってくることにもなりかねない慎重な作業となりますが、無事に完了すると良いですね。
2030年末に巨大宇宙ステーションを廃棄、NASAがスペースXへ大気圏突入用の宇宙機開発を発注
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