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バルサと「ネグレイラ事件」の影響。出口の見えない論争とラポルタの主張。

森田泰史スポーツライター
競り合うハビ・エルナンデスとガビ(写真:ロイター/アフロ)

最も良い守備は、攻撃を続けることだ。

フットボールの世界には、そういう言葉がある。ボールを保持して、攻め続ければ、守備をする時間は少なくて済む。そのような発想に基づく考え方だ。

バルセロナのようなチームで、それは体現されてきた。創造主のヨハン・クライフが、そのフィロソフィーをクラブに植え付けた。攻めて、攻めて、攻める。そして、勝つ。クライフイズム(クライフ主義)というのは常にスペクタクルを保証してくれるものだった。

会見を開いたラポルタ会長
会見を開いたラポルタ会長写真:ロイター/アフロ

だが、それはあくまでピッチ上における話である。

バルセロナは現地時間4月17日にジョアン・ラポルタ会長が会見を開いた。カソ・ネグレイラ(ネグレイラ事件)について、説明するためだ。

ネグレイラ事件とは、概要を要約すれば、バルセロナが数年にわたり当時の審判委員会副会長のホセ・マリア・エンリケ・ネグレイラ氏に一定の額を支払っていたという疑惑のことを指す。2001年から2018年にかけて、およそ730万ユーロ(約10億円)がバルセロナからネグレイラ氏に支払われていたとみられている。

ただ、買収があったとしてもスペインのスポーツ法においては時効が成立済みだ。これはラ・リーガのハビエル・テバス会長も認めるところである。しかしながら、スペインの各クラブから声明が出され、なおかつスペインメディアを巻き込んで、事態は大きく発展している。最近では、UEFAが処分を検討して調査に動き出している。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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