バルサと「ネグレイラ事件」の影響。出口の見えない論争とラポルタの主張。
最も良い守備は、攻撃を続けることだ。
フットボールの世界には、そういう言葉がある。ボールを保持して、攻め続ければ、守備をする時間は少なくて済む。そのような発想に基づく考え方だ。
バルセロナのようなチームで、それは体現されてきた。創造主のヨハン・クライフが、そのフィロソフィーをクラブに植え付けた。攻めて、攻めて、攻める。そして、勝つ。クライフイズム(クライフ主義)というのは常にスペクタクルを保証してくれるものだった。
だが、それはあくまでピッチ上における話である。
バルセロナは現地時間4月17日にジョアン・ラポルタ会長が会見を開いた。カソ・ネグレイラ(ネグレイラ事件)について、説明するためだ。
ネグレイラ事件とは、概要を要約すれば、バルセロナが数年にわたり当時の審判委員会副会長のホセ・マリア・エンリケ・ネグレイラ氏に一定の額を支払っていたという疑惑のことを指す。2001年から2018年にかけて、およそ730万ユーロ(約10億円)がバルセロナからネグレイラ氏に支払われていたとみられている。
ただ、買収があったとしてもスペインのスポーツ法においては時効が成立済みだ。これはラ・リーガのハビエル・テバス会長も認めるところである。しかしながら、スペインの各クラブから声明が出され、なおかつスペインメディアを巻き込んで、事態は大きく発展している。最近では、UEFAが処分を検討して調査に動き出している。
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