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今季のラ・リーガはセルタが面白い?ヒラルデス政権の変化とカンテラーノ重宝の帰属意識。

森田泰史スポーツライター
セルタの象徴的存在であるアスパス(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

昨季の終盤戦において、良い感覚でシーズンを終えたチームがある。セルタだ。

現在、セルタを率いるのはクラウディオ・ヒラルデス監督である。セルタのカンテラで指導をしていたヒラルデス監督だったが、ラファ・ベニテス前監督の成績不振を受け、2023−24シーズン終盤に昇任する格好でチャンスを得た。

セルタを率いるヒラルデス監督
セルタを率いるヒラルデス監督写真:ロイター/アフロ

「僕たちはこういう風にプレーすべきだ! 負ける時もあるかも知れない。だけど、常にこうして戦わないと」

5月17日のセビージャ戦後、こう語ったのはイアゴ・アスパスだ。

■攻撃的なフットボールを展開

アスパスは、ベニテス政権で苦しんでいた選手の一人だ。【4−4−2】あるいは【5−3−2】のシステムで、チームが守備を固めるなか、度々、前線で孤立していた。

それはセルティスモ(セルタ主義)が望むところでもなかった。守備的に戦うチーム、挙げられない成果(降格権内に勝ち点2差まで沈下)、サポーターの心は離れていった。

ヒラルデス監督は、違う。初陣のセビージャ戦では、ポゼッション率65%、シュート数18本を記録した。ボールを保持して、相手を押し込む。アイデアは明確だった。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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