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梅雨型熱中症との用語は2023年の「ひるおび」が起源?症状の歴史は2014年に遡る

栗栖成之防災士ライター
photo AC

「梅雨型熱中症」との用語を、耳にする機会が増えてきました。しかし、これまであまり聞いた記憶がないため、梅雨型熱中症とはいつから呼ばれたのでしょう?

もしかすると、多くの方が同じ疑問を抱えているのではないでしょうか。

そこで、梅雨型熱中症との用語の起源と、症状の歴史を独自に調査してみました。

梅雨型熱中症との用語は2023年6月放送の「ひるおび」が起源

出典:TBSテレビ ひるおび
出典:TBSテレビ ひるおび

調査してみると、2022年以前の記事やニュースでは「梅雨型熱中症」との単語は見当たりませんでした。そして2023年にはじめて「梅雨型熱中症」との単語がヒットします。

使われていたのは2023年6月22日(木)に放送された、TBSテレビの番組「ひるおび」でした。

番組内では、2022年のデータでは熱中症患者は全国的に見ると7月がピークだが、東京だけで見ると8月よりも6月の方が、熱中症による救急搬送の数が多くなっていると解説。

そして、湿度70%以上は要注意と伝えて「梅雨型熱中症に要警戒」と報じています。

恐らくこの日の「ひるおび」での報道が、『梅雨型熱中症』という用語を広めるきっかけになった可能性が高いです。

「梅雨型熱中症」の症状とは?

photo AC
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ここで、梅雨型熱中症とはどのような症状なのか確認しておきましょう。

  • 真夏ほど気温は高くない
  • 湿度が70%を超える室内環境
  • 皮膚から蒸発する汗が非常に出にくくなる
  • のどの渇きも感じない
  • 体温調整が効かず熱が体内にこもり熱中症になる

このような状況でかかるのが、梅雨型熱中症となります。つまり、湿度の高い梅雨に起きやすいことから「梅雨型」と付けられたのでしょう。

梅雨型熱中症の症状の歴史は2014年6月に遡る!

出典:城西国際大学 TAB LET’S 編集委員会
出典:城西国際大学 TAB LET’S 編集委員会

次に、梅雨型熱中症とされる症状は、いつから起きていたのか調べてみました。

対象は先に紹介した梅雨型熱中症の特徴である「梅雨時期に高い湿度によって起きる熱中症」であることを条件に調査しています。

すると、梅雨型熱中症の症状は10年前に遡る、2014年から起きていたことが分かりました!

城西国際大学 TAB LET’S 編集委員会が、2014年6月に発行している「TAB LET's ~東金市周辺地域に住むみなさんにちょっとお得な健康情報~」に、梅雨時期の熱中症への注意喚起が掲載されていたのです。

出典:城西国際大学 TAB LET’S 編集委員会
出典:城西国際大学 TAB LET’S 編集委員会

紙面には確かに梅雨型熱中症の特徴である、次の注意喚起がされています。

注)熱中症はあまり暑くない梅雨の時期でも起こります。湿度が高いため、汗が乾きにくく、熱が身体にこもってしまい、熱中症を引き起こすことがあるのです。あまり暑くない日でも湿度が高い日などには、除湿や換気もこまめに汗を拭きとりましょう。
引用元:TAB LET’S VOL.8

梅雨型熱中症の対策は、室温だけでなく除湿&こまめな水分補給が重要!

photo AC
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それでは最後に、梅雨型熱中症にかからないための対策を紹介しましょう。

  • 温度だけでなく湿度も確認
  • エアコンと除湿器を併用する
  • 室温28度以下、湿度60%以下にする
  • のどが渇く前にこまめに水分補給する

調査結果のまとめ

今回は梅雨型熱中症との用語は誰が広めたのか、またその症状はいつから起きていたのか「用語の起源と症状の歴史」を調査しました。

その結果、恐らく2023年6月に放送されたTBSテレビの番組「ひるおび」にて、はじめて使われて世の中に広まったのではないかと思われます。

また、梅雨型熱中症の特徴から10年前の2014年6月から、「梅雨時期の高い湿度によって熱中症が起きる」ことを、注意喚起しているパンフレットも発見しました。

当時はそれほど多くの患者がいなかったので、現代のようにポピュラーにならなかったのかもしれません。昔はほんの一握りの人の症状が、現代では多くの人々に現れている証拠ともいえますね。

防災士ライター

これまで、洪水・土砂災害・地震・津波・高潮など、あらゆるハザードマップを作成。2017年に防災士とひょうご防災リーダーの資格を取得。2014年からWEBライターとして活躍し、現在では経験と資格を活かしてさまざまなメディアに多ジャンルにて記事を投稿中!

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