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ジャッジの60本塁打、ジャッジと大谷の長打100本、デラクルーズの80盗塁…到達できそうなのは!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・トレビーノ(左)とアーロン・ジャッジ Jul 6, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、シーズン前半に34本のホームランを打った。ヤンキースは、98試合を終えている。ポストシーズンが始まる――あるいはポストシーズンにたどり着くことなくオフを迎える――までに、あと64試合を行う。

 98試合で34本塁打は、2.88試合に1本だ。後半も同じペースなら、64試合で22~23本塁打なので、シーズン全体のホームランは56~57本。60本塁打には、少し届かない。

 ただ、2022年の後半に、ヤンキースは70試合を行い、ジャッジは29本のホームランを打った。2.41試合に1本だ。このペースを、ここからの64試合に当てはめると、26~27本塁打。前半34本塁打+後半26~27本塁打=シーズン60~61本塁打となる。

 ちなみに、2022年の前半は、ヤンキースの92試合で33本塁打、2.79試合に1本のペースだった。

 シーズン60本塁打以上が2度以上の選手については、こちらで書いた。

「ジャッジは31本目のホームランで6月を終える。2度目の60本塁打以上なら史上3人目」

 また、シーズン前半にジャッジが打った長打は、59本を数える。ホームラン以外の25本は、二塁打24本と三塁打1本だ。98試合で59長打を、162試合に換算すると、97~98本となる。

 ジャッジに次いで長打の多い大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、ドジャースの97試合で56本なので、後半もペースが変わらなければ、シーズン全体の長打は93~94本だ。

 シーズン100長打以上は、延べ15人が記録している。最多は、1921年に119本のベーブ・ルース。直近は、2001年の4人、107本のバリー・ボンズ、105本のトッド・ヘルトン、103本のサミー・ソーサ、100本のルイス・ゴンザレスだ。

 一方、エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)は、前半に46度、盗塁を成功させた。レッズの97試合で46盗塁、2.11試合に1盗塁だ。ここからも同じペースの場合、65試合で30~31盗塁。シーズン全体では、76~77盗塁となる。

 シーズン80盗塁以上は、1988年の2人、93盗塁のリッキー・ヘンダーソンと81盗塁のビンス・コールマンが最後だ。

 また、デラクルーズは、ここまでに17本のホームランを打っている。こちらは、シーズン全体で28~29本のペースだ。

 前半を少し上回るペースで、ホームランと盗塁を積み上げれば、史上初の30-80もあり得る。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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