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[高校野球]センバツ直近10大会の勝利数。横綱はもちろん大阪桐蔭、では大関は?

楊順行スポーツライター
2014年のセンバツで優勝したのは龍谷大平安(写真:岡沢克郎/アフロ)

 選抜高校野球大会のチーム別勝利数順位は以下の通り。表はチーム名、都道府県、勝敗、勝率、優勝回数の順。

1 東 邦(愛 知) 58-26 .690 5

中京大中京(愛知)58-27 .682 4

3 県岐阜商(岐 阜)48-26 .649 3

PL学園(大 阪) 48-17 .738 3

5 龍谷大平安(京都)43-41 .512 1

6 広 陵(広 島) 42-23 .646 3

7 高松商(香 川) 37-26 .587 2

8 報徳学園(兵庫) 36-20 .643 2

9 大阪桐蔭(大阪) 33-9  .786 4

10 大体大浪商(大阪)32-17 .653 2

11 天 理(奈 良) 30-24 .556 1

12 東海大相模(神奈川) 28-8  .778 3

13 日大三(東京)  27-19 .587 1

智弁和歌山(和歌山) 27-13 .675 1

15 明徳義塾(高 知)25-19 .568 0

16 箕 島(和歌山) 24-6   .800 3

17 浦和学院(埼玉) 23-10 .697 1

横 浜(神奈川) 23-13 .639 3

高知商(高 知) 23-13 .639 1

早稲田実(東京) 23-20 .535 1

 それにしても東邦は、春に強い。平成の最初と最後、1989年と2019年のセンバツを制するなど、春の優勝回数は最多の5回。準優勝も2回あり、出場31回で7回の決勝進出だから、5回出れば1回は準優勝以上、という確率だ。通算58勝26敗で、勝利数は中京大中京(愛知)と並んで最多タイ、勝率は・690になる。ただし夏は、準優勝こそ1回あるものの優勝はなく19勝17敗。春夏通算では、勝率もかなり下がる。また、「サクラの広陵」も春42勝23敗、夏34勝23敗。勝率は春がだいぶ上回り、センバツ3回の優勝に対し、夏は決勝に4回進みながら、ことごとく敗退だからやはり春に強いといえる。

 勝率で驚くのは8割の箕島と・778の東海大相模だが、大阪桐蔭が箕島のアンタッチャブルな数字に迫る。中止になった20年を除き、13年から23年の直近10大会で23勝5敗、優勝3回でベスト4が2回とすさまじい。直前の12年にも優勝しているし……。

 で、直近10大会の勝利数ランキングではもちろん独走の1位なのだが、では2位はどこだと思います? ヒントは、やはり上記のランキングにあるチーム。以下に、ベスト20を表で示す。表中、☆は優勝、★は準優勝。

こんな顔ぶれのトーナメントを見たい

1 大阪桐蔭   23勝5敗  ☆☆☆

2 浦和学院   11勝2敗  ☆

  龍谷大平安  11勝4敗  ☆

4 智弁学園(奈良) 10勝4敗  ☆

敦賀気比(福井) 10勝5敗  ☆

6 東海大相模   8勝1敗  ☆

東  邦    8勝3敗  ☆

履正社(大阪)  8勝5敗  ★★

仙台育英(宮城) 8勝5敗 

10明  豊(大分) 7勝2敗  ★

山梨学園    7勝4敗  ☆

報徳学園    7勝4敗  ★

13近  江(滋賀) 6勝3敗  ★

智弁和歌山   6勝4敗  ★

秀岳館(熊本)  6勝2敗 

高  知    6勝4敗

17高松商     5勝3敗  ★

明石商(兵庫)  5勝2敗  

星  稜(石川) 5勝3敗

広  陵    5勝3敗

聖光学院(福島) 5勝4敗

健大高崎(群馬) 5勝4敗1分け

  市和歌山 5勝4敗

 まずまず納得のいく顔ぶれだろうが、やはり優勝した学校が上位に入る。ことに山梨学院は、センバツ史上初めて6勝しての頂点だったし。ただ、準優勝校でランクインしているのは7校のみ。残るは東海大四(現東海大札幌・北海道)、習志野(千葉)、済美(愛媛)の3校だが、いずれもその年1回のみの出場のため、4勝1敗にとどまっていた。

 意外といっては失礼だが、盛岡大付(岩手)、木更津総合(千葉)、静岡、県岐阜商、福岡大大濠、沖縄尚学あたりも4勝しており、このクラスが相撲の番付でいえば幕内にあたるだろう。

 そして結論。直近10大会のセンバツ番付では、一人横綱が大阪桐蔭、浦和学院と龍谷大平安が大関、智弁学園と敦賀気比が関脇といったところか。

スポーツライター

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。85年、KK最後の夏に“初出場”した甲子園取材は64回を数え、観戦は2500試合を超えた。春夏通じて55季連続“出場”中。著書は『「スコアブック」は知っている。』(KKベストセラーズ)『高校野球100年のヒーロー』『甲子園の魔物』『1998年 横浜高校 松坂大輔という旋風』ほか、近著に『1969年 松山商業と三沢高校』(ベースボール・マガジン社)。

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