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罪と恥、嫉妬と妬みの心理学:歪んだ感情が攻撃と犯罪に向かうとき

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイメージ:間違った感情は人生をだめにする。(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

■恥と罪悪感

悪いことや失敗をして「恥」の意識を持った時、一見反省しているように見えますが、実は本人の関心は、迷惑をかけた相手ではなく、自分自分に向いています。

自己に関心が向くき、「自分はダメで無能で恥ずかし人間だ」と強く感じているのです。

この状態は、頭を抱えて「何てことをしてしまったんだ」と思ってはいますが、心のからの反省ではありません。

こんな事さえしなければ、こんな事にさえなっていなければ、恥をかかずに済んだのに、みんなから責められたりしないですんだのにと、心の中で考えています。

時間よ戻れと思ってはいますが、それはみんなのためではなく、自分のためです。

一方、健全な罪悪感は、行動(したこと、しなかったこと)に関心が向きます。

「自分は悪いことをしてしまった」と反省しています。

恥は自己中心的。罪意識は他者指向的なのです。

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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