【写真】米国大使館移転、ガザとエルサレムで抗議、ガザでは死傷者多数
米国のトランプ政権がその帰属が対立を生んでいるエルサレムへの在イスラエル大使館の移転を決定して以来、パレスチナ自治区の各地で抗議活動が行われている。とりわけ、ガザでは、今年3月末からの反占領デモ「帰還大行進」でこれまで40人以上がイスラエル軍による狙撃などで死亡していたが、米国大使館移転の当日の14日だけでこれまでの累計を上回る52人が殺され、2000人以上が負傷した(ガザ保健省発表)。
筆者は、先週金曜の11日にガザ現地で取材。イスラエルとガザの境界に集まった抗議者達が投石などを行ったのに対し、イスラエル軍が実弾を発砲。負傷者が相次いだ。
ガザ取材時の詳報はまた別途、週刊誌等でお伝えする予定だ。
14日には、エルサレムでもユダヤ人とアラブ人の合同で、大使館移転への抗議集会が行われた。こちらは完全非暴力の、穏健な抗議活動であったが、イスラエル軍や警察は抗議者を突飛ばし、ごぼう抜きにして強引に排除した。
この日の抗議活動を呼びかけた一人でエルサレム在住のマヤ・ローゼンさんは「私たちがより良い、より平和な未来のために訴えている間、トランプと(イスラエルの首相の)ネタニヤフはより多くの暴力をもたらしていた」と、ガザでの52人死亡の報道を受けて、米国・イスラエルの両首脳を批判した。
(了)
*本記事の写真は全て筆者による撮影。無断使用を禁じる。