【韓国の新型コロナ】4月30日の政府発表「新規感染4名」「死亡1名」、一方「国内地域内での発生ゼロ」
30日、14時から韓国政府の疾病管理本部・中央防疫対策本部が新型コロナ関連の定例会見を行った。
クォン・ジュンウク副本部長が登壇。統計の発表に続き下記の内容を報告した。
全体の統計
4月30日0時現在、総累積感染者数は10,765人(海外流入1,065人うち韓国人91.1%)であり、このうち9,059人(84.2%)の隔離が解除された。新規感染者は4人で、隔離解除は137人に増加。全体的に隔離中の患者が減少した。
一部日本のメディアでは新規感染者が「ゼロ」と報じられたが、厳密には「4」だ。韓国国内の地域感染がゼロで、海外からの流入による感染者が4名発生した。
流入先は中国1、アメリカ2、アラブ首長国連邦1。割合は韓国人3、外国人は1だった。
とはいえ、国内地域での感染者がゼロだったという点は大きな話題として捉えられた。2月18日に大邱市で後の宗教団体による集団感染の原因となった「31番患者」が発生して以来、72日ぶりの出来事だからだ。クォン・ジュンウク副本部長はこんな思いを口にした。
「海外からの流入患者が最初に発生したのが今年1月20日で、ここから国内での伝播が確認されたのが1月30日。以降、大規模な地域社会感染が始まった2月18日でした。その後72日経った今日、一人も地域からの患者発生届け出がありませんでした。地域社会の発生が減少している点は非常に意味のあることだと思います。しっかりと監査した結果です。いっぽうで死亡した方が発生した点は胸が痛むところです」
また、4月15日の総選挙が終わってから2週間が経過したが、これに関する感染事例が出ていない点も報告された。
「総選挙後の15日が過ぎた時点を迎えました。選挙と関連し2,900万人にのぼる国民の皆さんが投票のために移動をし、また、現場でいくつかの接触も行われましたが、選挙を通じた感染伝播の申告はまだなされていません。強力な社会的距離の確保を続けてくださっている国民の皆さんのおかげです」(クォン部長)
本日のブリーフィングの様子。サムネイル画面ではやはり「国内地域での感染ゼロ」と見出しが打たれた。
中央室病管理本部は引き続き「引き締めが必要」と強調する。いっぽうで上記の状況から「韓国は新型コロナの発生規模を制御できる経験を有する状態となった」とした。背景にはこういった点があったとする。
■自発的な生活防疫への参加
■ソーシャルディスタンスの確保
■咳エチケット
■不要不急の外出を避ける
■早期の医療機関への申告
■診断検査を受けること
■自己隔離となった場合は決まりをよく守ること
■政府側が絶えず洗練、徹底した疫学調査を実施したこと
この他、連休期間への注意の呼びかけ、血清学的分析の実施の方針を公表した。最後にクォン副本部長はこうメッセージを発している。
「全世界的に流行が続いており、また有効な治療法やワクチンがなく、地域社会の集団免疫もまだ不確実です。しかしながら、今まで続けてきた生活防疫上の注意が日常化され、習慣になっていくのはよいことです。万が一再び患者の発生が増え、少しでも懸念される状況に置かれた場合は、再び強力な社会的距離確保を実行していけば、私たちがいま戦っている新型コロナウイルスがたとえ大変厳しい病原体だったとしても、十分対応できるという自信も持ちうるでしょう」
参考:【コラム】コロナ日韓比較は無用。それでも「日本もやれる!」たったひとつのこと。
【韓国の新型コロナ】4月27日の政府発表「感染者10,738人」「増加は10人」。