なぜ?自分にだけ辛くあたってくる人の心理と傷つかないための対処法
「なぜか自分にだけ、辛くあたってくる人がいる」
「言葉や態度がきつくて、一緒に過ごすのが憂うつ」
職場などの人間関係で、こうした悩みを抱いた経験はないでしょうか。理由も分からず、厳しい態度をとられるのは、辛いものですよね。
ある特定の人にだけ、厳しい態度をとる人には、そうしてしまう心理があります。
その心理を知れば、俯瞰して見る余裕ができます。
そこでこの記事では、その心理と、必要以上に傷つかないための対処法をご紹介します。
辛くあたってくる理由として、考えられること
特定の人にだけ厳しく接する人の心理は、本人が自覚しているものとそうでないものがあります。代表的なものを見てゆきましょう。
過去に自分が、相手の気に障ることをしてしまった
・過去に自分が、相手の気に障ることをしてしまった。
・日頃から、相手に嫌な思いをさせていて、それが積もり積もってしまった。
こうしたことが、反感の原因になったと考えられます。
このケースで難しいのは、どんな言動が相手の反感を買ってしまったのか、自分ではわからないという点でしょう。もしそれがわかっていたなら、何らかの対処ができたはずだからです。
この場合のシンプルな対処法は、思いきって相手に訊いてみることです。
勇気がいるかもしれませんが、どんなに考えてもわからないことは、相手に尋ねるしかありません。相手も言えずにいたことを言えて、すっきりするかもしれません。
「思い違いかもしれませんが、何となく辛い態度をとられているように感じます。私、何か、〇〇さんの気に障ることをしてしまったでしょうか」と尋ねてみましょう。
その結果、素直に謝ることもできますし、自分の意見を伝えて話し合ってもいいでしょう。
ときには相手が誤解をしている場合もあるので、誤解をとくきっかけになるかもしれません。
日常的なことであれば、言われたことを意識して行動することで、お互いに心地よく過ごせるようにもなるでしょう。
価値観、性質が違いすぎる
・楽観的で大胆な人と、心配性で堅実な人
・何事もスピーディにしたい人と、のんびりしたい人
・ざっくり大雑把にしたい人と、細かい点までこだわりたい人
人の価値観や性質の違いをあげれば、きりがありません。これらに良い悪いはなく、ただの違いでしかありません。
しかし、自分と違う価値観や性質を持つ人と付き合うとき、何らかのストレスを感じることも少なくありません。
「もっと、こうしたほうがいいのに」
「もっと、〇〇してほしい」
「なぜ、この人は〇〇なんだろう?」
こうしたストレスが大きくなったとき、攻撃となって、態度に表れてしまうのです。
この場合の対処法は、相手とどんな関係を築きたいかによるでしょう。
自分から歩み寄って、相手と関係性を良くしたいと思うのであれば、しっかり話し合ってお互いの着地点を見つけるといいでしょう。
そうでなければ「スルー力」を身につけること。
性質や価値観の違いは、ある意味、どうにもならないものです。自分が自分らしくいることが相手の反感を買うのなら、それは相手の問題です。
嫌な態度をとられても、スルーする。淡々と、必要な会話だけをする。できるだけ、接点を無くす。
必要以上に意識を相手に向けずにいれば、自分までストレスを抱えずにすみます。
嫉妬によるもの
・相手のことが、うらやましい
・自分がしたくてもできないことを、相手がしている
・相手のほうが、優遇されていると感じる
・存在感があり、目立つ相手にモヤモヤする
こうした嫉妬の気持ちが、相手への反感に変わり、攻撃的な態度に表れてしまうことがあります。攻撃される側は、その原因が嫉妬だと気づきにくいので、ますます悩んでしまうでしょう。
「もしかしたら嫉妬なのかも」と思いあたった人は、以下の点に気をつけてみてください。
・自慢や得意げに物を言ってなかったか、振り返る
→ 嬉しい報告も、捉え方は人それぞれ。控えめな言い方が、無難です。
・「嫉妬しているのね」と優位な気持ちにならない
→ 無意識に態度に表れるので、相手との関係がますます悪くなります。
・上手にスルーする
→ ここでも「スルー力」です。環境や性質など、もともとの資質に嫉妬される場合は、相手の問題と捉えましょう。嫌な態度に反応せず、淡々と、必要最低限のお付き合いをすればいいでしょう。
「弱い」と見られている
人から攻撃されやすい人の特徴として、以下があります。
・嫌なことを、嫌と言えない
・相手の顔色をうかがって、おどおどしてしまう
・要領が悪く、失敗を重ねてしまう
・極端に「自分がいけない」と思ってしまう
優しく繊細で、控えめである人が多いのですが、こうした特徴のある人は、意地悪されやすいのも事実です。
まずは、自尊心をしっかり持ちましょう。
「自分がいけないのだから、意地悪されても仕方ない・・」という考えを捨ててください。
嫌なことは嫌だという。何でもかんでも謝らず、傷ついたときは傷ついたという。
少しずつでも、意識してみてください。
職場など、失敗を重ねて自信が無くなっているときは「失敗=自分」だと思わないことです。
失敗からは、学びを得られます。潔く反省したら、あとは引きずらず、気持ちを切り替えて、堂々と過ごしましょう。
以上、自分にだけ辛くあたってくる人の心理と、対処法をお伝えしました。あなたのストレスが解消し、人間関係がうまくいきますように。
マナー・コミュニケーション研修講師
樋口智香子