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チロルチョコからプレステ5まで広範囲で値上げ継続~9月値上げ情報まとめ

山崎俊輔フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP
今月はプレイステーション5の値上げがある(写真:ロイター/アフロ)

9月の値上げはチロルチョコ3円からプレイステーション5の5500円値上げまで幅広く

今年の春から毎月値上げ情報を掲載していますが、今月も値上がり情報をまとめて紹介していきます。(過去ログはこちらから

9月の値上げ品目も多岐にわたります。主なモノをあげてみると

  • チロルチョコ(チロルチョコ社)
  • カレールー(エスビー食品)※初出時ハウス食品と記載していましたが、ハウスの値上げは8月15日出荷分からでした。訂正いたします。
  • あずきバー(井村屋)
  • 各社コーヒー(UCC上島珈琲やネスレ)
  • マーガリン(明治)
  • ちくわやツナ缶(マルハニチロ)
  • タイヤ(ブリヂストン)
  • PlayStation5(ソニー)

などなどいろんなジャンルに及びます。「あずきバー」は酷暑で本来もっとも売り上げが上がるシーズンをあえて避けてくれたのかもしれませんが、冬のこたつで食べるときは値上がりに注意です。

一方で食品やタイヤのように同一年内2回目値上げに踏み切る商品も増えています。

今月象徴的だなと思うのはやはり、「チロルチョコ」20円から23円への値上げと、「プレイステーション5」の5500円値上げでしょう。

小さな方ではチロルチョコです。こちらは「10円単位」のわかりやすさをあえて捨てても、原材料価格の高騰を値上げでカバーする道を選択したといえます。バラ売りの小さなお菓子だけにグラム数を減らして価格維持するのも限界があったのでしょう。

今年押し寄せてきている値上げが、もはや企業努力で回避できるレベルを超えていることを象徴しているように思います。

そして、大きなほうの値上げとしてはプレイステーション5の値上げがあげられます。

ゲーム機価格、1ドル=100円換算設定はもう終わり

今回のプレステ5本体価格の引き上げリリースはいきなりのものでした。日本こそ適用を9月15日としていますが、エリアとしては「欧州、中東、アフリカ、ラテンアメリカ、カナダ、そして日本を含むアジア太平洋の一部の国・地域」とほぼグローバルに価格改定の波が押し寄せています。なお、今回影響のなかった主要国としてはアメリカがあげられます。

2022年8月25日 PlayStationブログ 一部の国・地域におけるPlayStation5の希望小売価格改定に関するお知らせ

かつて、ゲーム機等の価格は1ドル=100円のようなわかりやすい設定がされていました。

例えば下記リンクでは改定版のプレステ3が「日本で29,980円、米国で299ドル、ヨーロッパで299ユーロ」と発表されたことが示されています。

2009年8月 インプレス PCwatch スリムPS3の低価格を支える45nm版Cell B.E.の低コスト化

「100円=1ドル=1ユーロ」と3つの貨幣のレートが揃っているというわけで、今となってはなかなか大胆な換算比率の設定です。

もはや、単純な為替レートを設定してゲーム機本体価格が設定される時代が終了したことを印象づけるのが、今回のプレステ5値上げのようです。

しかも、ソニーという会社が誕生した国、日本であってもその値上げの影響から逃れられないというのも、円安の影響と原材料価格高騰などの影響が大きいことを示唆しているようです。

10月も値上げは各所で

10月も値上げリストがすでに続々リリースされ始めています。清涼飲料水の多くが10月に値上げを予定しており、来月はこれをまとめてみたいと思っています。ハム・ソーセージ各社も値上げを行います。

また、小田急ロマンスカーの特急料金値上げ、回転寿司チェーン、スシローの黄色皿10円値上げのような、インパクトの大きい値上げも行われる予定です。

コラム:市区町村が物価上昇分の現金給付?

ちょっと面白いニュースがあります。千葉県印西市が物価高騰に配慮し、住民に現金5000円を配るというものです。

2022年8月29日 千葉日報 全市民に5000円給付 千葉県内初、物価高の影響緩和へ 印西市

同市では、今年度すでに5千円分のクーポン(商品券)を配っているそうですが、再度給付を行うとともに事務処理の効率化などを踏まえて現金給付とするようです。

同じ千葉県内だと千葉市は下水道使用料金の減免を行うことで物価高への配慮をしたそうです。下水道料金の引き下げだと、自動的に住民や企業に還元でき事務負担がかかりません。なかなかうまい方法だと思います。

2022年6月23日 千葉日報 下水道使用料4カ月分減免 千葉市

物価が急激に上昇している現在、同様の取り組みを地方自治体が行う可能性があります。上記下水道料金については自動的に引き下げられるようですが、給付金やクーポン配布に当たっては手続き書類を要することもあるでしょう。

地方自治体の取り組みは、なかなか市民が知る機会がありません。郵便などの内容はよくチェックし、手続きミスでこうした支援を取り逃すことのないようにしたいものです。

フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP

フィナンシャル・ウィズダム代表。お金と幸せについてまじめに考えるファイナンシャル・プランナー。「お金の知恵」を持つことが個人を守る力になると考え、投資教育家/年金教育家として執筆・講演を行っている。日経新聞電子版にて「人生を変えるマネーハック」を好評連載中のほかPRESIDENTオンライン、東洋経済オンラインなどWEB連載は14本。近著に「『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」「共働き夫婦お金の教科書」がある。Youtube「シャープなこんにゃくチャンネル」 https://www.youtube.com/@FPyam

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