通常の半額くらい!? 汐留の有名ホテルで食べられる今だけの絶対お得なコースとは?
本格再開する飲食店
緊急事態宣言が全国で解除され、時短営業や酒類提供の禁止もようやくなくなりました。
期間中には、少なからぬ飲食店が通常営業できずにいたのは周知のところ。一等地にあったり、席数が多かったり、高級であったりする飲食店は、ランニングコストもかかるので、半端な営業では経営状況が悪くなるだけです。そのため、休業したり、営業日を厳選したりする飲食店は少なくありませんでした。
こういった苦境を耐え凌ぎ、全ての飲食店が通常営業できるようになったのは非常に喜ばしいことです。本格再開することになった魅力的なファインダイニングをシリーズで紹介していきましょう。
コラージュ(コンラッド東京)
コンラッド東京は日本でもよく知られているヒルトングループのラグジュアリーホテル。そのメインダイニングであるモダンフレンチ「コラージュ」は約1年半もの間、営業を休止していましたが、2021年11月4日をもってようやく、木金土曜日に営業が再開されることになりました。
※営業日は変更になることがあるので要確認
様々な食材に精通したヘッドシェフの松永晋太郎氏が料理を生み出し、世界的に有名なエグゼクティヴ ソムリエの森覚氏がワインをセレクトします。
この「コラージュ」で特にオススメしたいのが、営業再開を記念した「スペシャルディナー Embodiment 〜エンボディメント〜」(12,000円)。2021年11月4日から12月11日にかけて、1日5組限定で提供されており、料理6品、グラスシャンパーニュ1杯と4杯のワインペアリングも付いて非常にお得です。通常の半額くらいの金額といってよいかもしれません。
では、メニューを詳しく紹介していきましょう。
シェフからの小さな贈り物
最初は4品が盛り合わせになったアミューズ。右から順番に熟成鯉と幸水梨、バルサミコ酢と黒ニンニクソースのカネーデルリ、ぶぶあられをまとったエビイモ、幻の黒豚ともいわれるネロパルマとタレッジオ。
どのアミューズも、味わいとテクスチャが全く異なっており、見た目もユニークです。食欲がかきたてられる松永氏からの素晴らしい贈り物であるといえます。
平兵衛酢でマリネした寒鯖 熊本県産赤茄子と南高梅
松永氏の自信作。宮崎県日向市特産のヘベスでマリネした寒サバを〆サバに。やわらかな食感の赤ナスをタルタル状にして敷き詰め、黒オリーブの粉をまぶしました。オレンジのソースは南高梅とトマトのピューレ。
和食材をフレンチの調理法とソースで仕上げた一皿で、脂がのった寒サバがエレガントに味わえます。
アニョロッティ ダル プリン 蛤とチリメンキャベツ
アニョロッティ ダル プリンは、カモやシカ、ウサギなどさまざまな肉をフィリングにする肉詰めパスタで、イタリア・ピエモンテ州の郷土料理。
今回パスタに包まれているのは、ウサギ、仔牛、豚バラ肉、サルシッチャとチリメンキャベツに、ハマグリとパルメザンチーズが香る濃厚バターソースなど、松永氏の創造性が発揮されています。どちらのフィリングともに旨味たっぷりで、パスタの弾力も心地よいです。
国産天然猪のコンフィ 紅玉と白小豆
メインディッシュは天然のイノシシ。やさしく丁寧に火が入れられて、とてもやわらかくなっており、味わいがぎゅっと閉じ込められています。イノシシには獣臭さが全くなく、黒ニンニクペーストが塗られています。シードルのソースと合わせると力強い味わいに。添えられたフォアグラは口溶け感があります。
山形県産洋梨のコンポート 栗とジャスミン
最後は洋ナシのコンポートが主役のアシェットデセール。合わせられているのは、栗の渋皮煮とピューレ、ジャスミンティーのアイス、カカオのスポンジ、レモンピューレ。洋ナシの味わいが主役となるように、他の要素は甘味や酸味、テクスチャがバランスよく配されています。
「コラージュ」の特長
松永氏が紡ぎ出す料理はどれも、様々な食材が織りなす妙味を楽しめます。
熟成鯉と幸水梨、バルサミコ酢と黒ニンニクソース、ハマグリとアニョロッティ、ヘベスと寒サバ、イノシシと紅玉と、どの皿にも驚きの組み合わせがあるのです。フランス料理に慣れている人は新しい発想に感嘆し、フランス料理の初心者は組み合わせの可能性に驚かされることでしょう。
マリアージュされるワインも素晴らしいものばかり。シャンパーニュから、オーストラリアのヴィクトリア州、アメリカのニューヨーク州、大分県安心院のワインまでと幅広いです。さらには甘口ワインまで付いています。日本でも有数のソムリエ陣によるワインペアリングを体験すれば、必ずや新しい発見があるでしょう。
テーブルウェアにも注目。サービスプレートは、白くきめ細やかなフランス・リモージュの名窯シルヴィー・コケ。プレートはフランスのベルナルドから、日本のカマチ陶舗や森山硝子店も見かけられます。カトラリはエルキューイで、肉料理のナイフはラギヨール・アン・オブラック。フランスの有名メーカーを中心としながらも、日本の良質なものが取り揃えられています。
天井高7メートルという非日常的な空間で、店内の雰囲気も素晴らしいです。汐留のシティビューを望めるだけではなく、オープンキッチンになっているので非常に臨場感があります。
非日常を楽しめるレストラン
「コラージュ」では、松永氏が創造する和食材のフレンチ、懐の深いワインペアリング、圧倒的な空間と汐留のベイビューを楽しめます。
松永氏は暇さえあれば食材図鑑を読んでいるというほどの、美食材の探求者。それだけに、これまで休業しており、自身の発想を具現化してゲストに提供できなかったことは大きなストレスであったと思います。
今回のお得な再開記念コースは、再開を喜ぶ松永氏からゲストへの贈り物。ようやく日常を取り戻しつつある現在において、非日常を楽しめる「コラージュ」は、是非とも訪れたいレストランです。