【富田林市】町のいたるところにお雛様!今年も「じないまち雛巡り」の初日に行ってきました
ひな祭りこと桃の節句は一般的には3月3日ですね。しかし、富田林の寺内町では昨日3月11日と今日12日の2日間がひな祭りのようなお祭りがあります。
じないまち四季物語「春」ということで、今年が17回目になる「じないまち雛めぐり」が昨日と今日、10時から16時まで行われています。どんな様子なのか、さっそく昨日見てきました。ちなみに昨年の様子はこちらです。
富田林駅前に到着すると、寺内町に来た観光客を歓迎する横断幕が設置されていました。先週にはありませんでしたので、今回のイベントのためということでしょうか。
こちらがじないまち雛めぐりのマップです。梅の印のところにおひな様が飾ってあるそうです。富田林観光案内所「きらめきファクトリー」の前や寺内町のお店や施設で無料配布されていました。
この地図を見て、ひとつずつ確認しながら回ってもよいのですが、私は、町のどこにどんなひな人形が展示しているのか、実際に歩いて探してみるのも楽しいことを昨年の縮小版で感じました。ということで、今年もそうして回ってみることにしました。
きらめきファクトリーの前に、富田林の有名店による出店がありました。やはりお祭りモード満載ですね。
きらめきファクトリーの先の芦田書店さんの前には、寺内町出身の歌人、石上露子(いそのかみつゆこ)をモチーフとしたひな(雛)の絵がありました。いきなり寺内町らしく、そしてユニークなおひな様!
そのまままっすぐ歩いて行くと、何軒ものお店の中にひな人形を飾っている様子を見ることができました。
寺内町には珍しい洋風建築の中にもひな人形を発見!
建物の外にも個性的なおひな様!寺内町の雛巡りで見るひな人形は、必ずしも定番の形をしているとは限らないのが良いですね。
ここはちびっこ交通公園ですが、この植え込みにもひな人形がありました。
じないまち交流館の中に入ってみました。入り口入ってすぐの展示室に、正統派のひな人形が飾られていました。
反対側には七段飾りがありました。じないまち交流館は、椅子やトイレもあるので、歩き疲れた時の休憩に最適ですね。
じないまち交流館を出て歩いていると、なにやら撮影している人の姿を見つけました。後から覗いてみると、中庭の満開のしだれ梅とおひな様!庭の入口の囲いが額縁のようで、まるで絵画を見ているような美しさでした。
そしてぜひ見ておきたいのは、普段はクローズされている個人所有の伝統家屋です。寺内町は戦国時代に誕生した歴史がある古い町並みが保存されていて、今でもこうした伝統家屋が何軒も残っています。
そんな江戸時代からの歴史が残っている個人の歴史的建物は通常非公開。今回のじないまち雛めぐりでは、家屋の中(土間のみ)に入ってひな人形を見ることができます。
こちらは、吉田松陰にゆかりのある仲村家住宅のひな飾りです。
ひな人形はもちろんですが、上にある虫籠窓や瓦についている家紋のようなものなど、伝統的な建物であるからこその美しさを、同時に見ることができます。
こちらは上野家住宅です。
入口すぐの板の間に飾られていました。
昔は呉服店をされていたらしく、ひな人形の横には反物が多く置いてありました。こういうものが見ることができるのは、雛めぐりのときだからこそですね。
次に木口家住宅です。
こちらは陶器を数多く所有されているようで、ひな人形のほかに多くの陶器が保管されていました。
さらにこちらは田守家です。
こちらでは小さいけれど味わいのあるひな人形が飾られていました。左横に置いてあるミニチュアの釜ややかんなども面白いですね。昔のおままごとセットでしょうか。
こちらは佐藤家です。
明治30年に購入したというひな人形が飾られていました。素性がはっきりしているひな人形は、なかなか珍しい気がします。
こちらが、京都人形司四世・大木平蔵作のひな人形です。
その手前には小さな人形が置いてありました。
寺内町の核となる興正寺別院のひな人形です。
実は、先月末くらいに境内の奥に飾られているひな人形を見ています。しかし今回は、別のひな人形が門の外に飾ってありました。
さらに興正寺別院と道路を挟んだ隣にある、妙慶寺にもひな人形が飾られているようです。
こちらです。押し雛(押絵雛:おしえびな)というそうで、人形の部分をかたどった厚紙を、綿をはさんで布で包み、絵の形に組み合わせた立体感のある人形で、人形そのものがが高価だった時代に庶民が楽しんだものなのだそうです。
こうやって歩いていると、このように突然ひな人形が飾られていたりします。寺内町の町そのものをミュージアムとして、あらゆる所にひな人形があります。
よく見ないと見落とします。このような灯篭の下にもひな人形が飾ってあるのですから。
ここも見落としそうですね。
じないまち雛めぐりは、町のどこに人形が飾ってあるのか、探すのが楽しみのひとつです。
このように、お店の商品に隠れるように置いてある場合もあります。
こちらの人形も外に展示してありました。
また、ひな人形に加えて桃と菜の花が一緒に飾られていることが多く、町を華やかに彩っていました。
寺内町の石畳の角にも、小さな人形がさりげなく飾られています。
こちらにも小さな人形たちが。
これは格子の奥に人形が飾られています。一見見えにくいですが、個人的にこういう古い建物に少し隠しながら展示している手法は好きです。
このように個人の家の窓にも人形が!
両方の内裏雛が立っています。あまり立っている人形は見かけないので珍しい気がしました。
またひな人形をめぐりながらの町歩き以外の楽しみもあります。ふだん閉まっているお店も、この日は営業されています。
今回はイベントということもあり、どの店も多くの人がいたので、ほとんど買い物はできませんでしたが、画像のケーキ出張販売をされている方のところではマカロンショコラなどいくつか購入しました。
購入後、しばらく街歩きをする旨伝えると、わざわざ保冷剤を入れてくれました。
さらに、休憩所を兼ねてドキュメンタリーの無料上映会をしているところがありました。
「昭和の暮らし」というドキュメンタリーを上映していました。
よく見ると、壁の上に押絵雛が!
おなじみの旧杉山家住宅では、キーワードラリーをしていました。
これに参加してクリアできると、オリジナルグッズがもらえるそうです。
また旧杉山家住宅内で、細密切り絵展を3月26日まで開催しています。
さらに旧杉山家住宅と道路を挟んだ反対側にある寺内町センターでは、特別展「『つなぐ』~じないまちで見直す、木綿の魅力~」をしていました。
寺内町を一周して、富田林観光案内所「きらめきファクトリー」に戻ってきました。ここでも、2階で企画展示をしていました。
「富田林を通る街道展」を21日まで開催しているとのこと。パネル展示と東高野街道と巡礼街道に残るスポットを紹介したビデオ映像の上映をしていました。
またそれに関連して、21日の13時からは講演会「富田林を通る街道について」もあるそうです。(15日申し込み締め切り)
このほか、盛りだくさんのため今回は行けませんでしたが、じないまち展望広場では「輝のつるしびな」、旧田中家住宅では「寺内町における阪南大学の活動の紹介」「お茶会と小品花展(有料:400円、各回定員:125人・雨天中止)」などの連携イベントがあるそうです。
昨年も雛めぐりがあったものの、コロナ禍のためまだ警戒心の強い中での開催。しかし、昨日はとても天気が良く、団体で行動する観光客の姿も見られました。そのためもあって今年は本当ににぎやかで、確かに往年の姿に戻りつつあるのかなという気がしました。
ということで、じないまち雛巡りの様子を紹介しました。今日日曜日に「じないまち雛めぐり」に行く予定がある方の参考になれば幸いです。
富田林寺内町(じないまち雛めぐり)
住所:大阪府富田林市富田林町・本町
開催時間:10:00~16:00
アクセス:近鉄富田林駅から徒歩すぐ
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