鈴木誠也が加わりそうな「外野手市場」にはどんな選手が出ているのか。FAとトレード候補の外野手たち
今オフ、鈴木誠也(広島東洋カープ)は、ポスティング・システムを利用してメジャーリーグ移籍をめざすのだろうか。MLB.comのジョン・ポール・モロシが、そうなる見通しだと報じている。実際にそうなった場合、外野手を欲している球団は、FA市場に出ている選手とトレードで獲得できる選手のリストに鈴木を加え、誰を手に入れるかを検討するはずだ。
それらの選手を挙げると、以下のような顔ぶれになる。
クリス・ブライアントとクリス・テイラーは、内野と外野を守る。また、ケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とバイロン・バクストン(ミネソタ・ツインズ)がFAになるのは、早くても来シーズンの終了後だが、どちらも今オフにトレードで動いてもおかしくない。
このなかで、パワーのトップ2は、カイル・シュワーバーとホルヘ・ソレーアだろう。シュワーバーは、6月に月間16本塁打を記録した。それについては「大谷翔平の月間13本塁打はア・リーグ1位だが、ナ・リーグには大谷よりも3本多い選手がいる」で書いたとおりだ。ソレーアは、2019年に48本のホームランを打ち、本塁打王を獲得している。今年のワールドシリーズ第6戦で打った豪快なホームランは、記憶に新しい。シリーズMVPにも選ばれた。もっとも、2人とも、ポジションは外野よりもDHが適している。
他にも、シーズン30本塁打以上の実績を持つ選手は多い。ニック・カステヤノス、ブライアント、マイケル・コンフォート、ジョク・ピーダーソン、エディ・ロザリオに、K.マーテイがそうだ。アビサイル・ガルシアも、今シーズンは30本塁打まであと1本に迫った。シュワーバーとソレーア、ブライアントとコンフォートの4人は、パワーに加え、ここ3シーズンの四球率も10%を上回る。ただ、この9人とも、ゴールドグラブを受賞したことはない。
一方、スターリング・マーテイとバイロン・バクストンは、ゴールドグラブの受賞者だ。S.マーテイは2015~16年、バクストンは2017年に選ばれた。ともに、ホームランは多くてもシーズン20本前後に過ぎず、四球率は低いものの、スピードがあり、センターをメインのポジションとする。バクストンは、故障の多さが難点だ。
リストに挙げた選手以外には、アンドルー・マッカッチェンやブレット・ガードナー、コール・カルフーン、トミー・ファムらも今オフのFAだが、彼らはいずれも34歳以上だ(来年6月30日時点の年齢)。他には、筒香嘉智もFAになっている。