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「通行人に愛犬が近寄る」決まづい雰囲気になってしまった事に涙する事情

樫山ひか漫画家/イラストレーター

オランダ在住のひかさん。愛犬を連れて散歩に行った時のエピソードです。

ひかさんの愛犬、ぷらむちゃんは、人懐っこさ全開で、誰彼かまわず尻尾を振って「撫でてー」と近づいていくんです。これだけ聞くと、撫でる側にとってはまさに夢のような展開。「ああ、可愛いワンちゃんが自分に甘えてくる!」と期待を膨らませながら、手を伸ばす…しかし!ここからぷらむちゃんの真骨頂、「ボクサーぷらむ」の異名を持つ所以が発動するのです。

撫でようとする手が近づいたその瞬間、ぷらむちゃんはスッと華麗に身をひるがえし、手を見事に避ける。その動きたるや、まさにボクシングのフットワークのようにしなやかで、軽やか。それでもぷらむちゃんは満面の笑みを浮かべて、なおも尻尾をブンブン振っているので、手を避けたのは気のせいかと思い、もう一度手を伸ばす…と、また避ける!これを何度も繰り返すのだから、撫でる側はつい「ボクサーか!」と心の中で叫びたくなるわけです。

この奇妙な攻防は、ご近所さんとの間ではすっかり有名。「ボクサーぷらむ」の異名は、そんな日常のちょっとした笑い話から生まれたものです。話しかけてくれるご近所の方々も、最初こそ「かわいいな~」と手を伸ばしますが、次第に避けられることに慣れてしまい、今ではぷらむちゃんとの「手を避けるゲーム」を楽しんでいる模様。新しい通行人がぷらむちゃんに「撫でて~」と誘われ、同じように手を避けられる瞬間、ひかさんはそっと心の中で「撫でさせてやってくれい!」と願わずにはいられないのです。

「寄ってくるくせに避けるって、それはないだろー」と、ひかさんの心のつっこみが今日も静かに響くのでした。でも、これもぷらむちゃんの愛嬌。結局、みんなぷらむちゃんに振り回されながらも、笑顔になってしまうのです。まさにボクサーぷらむの魔力ですね。

漫画家/イラストレーター

オランダ在住のエッセイ漫画家。日本人夫婦目線によるオランダでの日常生活や海外で出会ったネタなどをクスっと笑える漫画で紹介。ライブドア公式ブロガー。ブログ、Twitter、インスタで毎日漫画を更新中!

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