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隣人を巻き込むミステリー!配達トラブル珍事件

樫山ひか漫画家/イラストレーター

オランダ在住のひかさん夫婦。夫が帰宅すると玄関扉を塞ぐ大きな荷物がありました。

オランダでは近年、ついに「置き配」システムが本格的に登場しました。とはいえ、日本のような緻密な仕組みとは程遠く、独自の「ユルさ」と「スリル」を兼ね備えたスタイルで展開されています。まるで何かしらの荷物ミステリードラマが毎日放送されているかのようです。

オンラインショップで注文をすると、配達方法を選べる場面が必ず訪れます。選択肢には必ず「置き配」が含まれています。合理的なアイデアに思えますよね?「誰も家にいないからドアの前に置いておくよ!」なんて。でも、実際のところ、これは消費者の利便性を叶えるというより、配達人の負担軽減を目指したもののようです。

再配達が基本的に存在しないオランダでは、配達員が訪ねて誰もいないと、荷物は自動的に「引き取り場所」へ送り込まれます。消費者にとっては便利どころか、「いやいや、こっちは配送料払ってるのに、なんで私がその辺の倉庫まで荷物を探しに行かなきゃならないの?」という話になります。

では、こういった不便さを解決するために置き配が完璧かというと……オランダ的には一筋縄ではいきません。配達人が「勝手に置き配」を決断する場面が意外に多いのです。「この荷物、サインが必要なんだけどどうするの?」と疑問に思った方。ご安心ください、配達人が自分でサインしておきます。もちろん法律的にそれがどうかはさておき、「どうせ誰も見てないし大丈夫でしょ」というオランダ流の「おおらかさ」が炸裂します。

オランダ式置き配は、利便性と混乱の絶妙なバランスを提供しています。荷物を受け取った瞬間の安堵感、そして「これ、私の荷物なのか?」という疑問が共存する、不思議な体験です。

配達員のサイン代行スキルはおそらくピカイチ。隣人との絆が深まるかもしれない「荷物探しゲーム」もオプションとして付いてきます。次に荷物を注文するときには、ちょっとした冒険が待っていることをお忘れなく!

漫画家/イラストレーター

オランダ在住のエッセイ漫画家。日本人夫婦目線によるオランダでの日常生活や海外で出会ったネタなどをクスっと笑える漫画で紹介。ライブドア公式ブロガー。ブログ、Twitter、インスタで毎日漫画を更新中!

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