Yahoo!ニュース

河川敷に自生する雑草セイヨウカラシナの種子でマスタードを作ってみた 採取方法と作り方を詳しく紹介

健啖隊ブラックバスを釣って食う の草分け系YouTuber

セイヨウカラシナの探し方

河川敷などで春に黄色い花を咲かせるいわゆる菜の花には、アブラナ科の植物のセイヨウカラシナとセイヨウアブラナの2種類があるようです。

この2種類は、どこの河川敷でも一般的に見ることが出来る菜の花の代表種で、見た目がとても良く似ています。

今回は河川敷に生えているセイヨウカラシナの種を使って自家製の粒マスタードを作ってみました。

春の芽吹きの頃のセイヨウカラシナ
春の芽吹きの頃のセイヨウカラシナ

尚、芽吹きの頃のセイヨウカラシナやセイヨウアブラナはかき菜と同じような利用方法で自然に生える野菜として美味しく食べることが出来ます。

セイヨウカラシナ、セイヨウアブラナ共に春にいわゆる菜の花と呼ばれる黄色い花を咲かせます。

花はどちらも見分けがつかないほど良く似ていますので河原に咲く菜の花と一括りにして認識されることも多いです。

花が咲いたセイヨウカラシナ
花が咲いたセイヨウカラシナ

しかし、マスタードが作れるのは種に含まれる成分の違いからセイヨウカラシナの種のみで、セイヨウアブラナの種ではマスタードを作ることは出来ません。

セイヨウカラシナとセイヨウアブラナの見分け方は葉の付け根が茎にどのように付いているかを見れば簡単に識別出来ます。

セイヨウカラシナとアブラナの葉の付き方の違い
セイヨウカラシナとアブラナの葉の付き方の違い

葉の付け根が茎を取り巻くように付いているのはセイヨウアブラナです。

セイヨウカラシナの葉は茎から細い柄が出るような形で付いています。

熟したセイヨウカラシナの種を採取する

花が終わると下の写真のような種子の入ったサヤが実ります。

花が終わると種子が入ったサヤが実る
花が終わると種子が入ったサヤが実る

この種が熟したサヤを取り集めます。

熟した種子が入ったサヤを取り集める
熟した種子が入ったサヤを取り集める

サヤが付いた枝ごと切り取って持ち帰るという方法もあります。

サヤが付いた枝ごと持ち帰る方法もある
サヤが付いた枝ごと持ち帰る方法もある

どちらにしても使うのはサヤの中の熟した種子だけです。

種子を取り出すために、サヤを紙袋に入れて良く乾燥させます。

紙袋に入れて良く乾燥させる
紙袋に入れて良く乾燥させる

サヤを完全に乾燥させるとサヤにチョット触っただけでサヤが弾けて中の種子が出て来るようになります。

完全に乾燥するとサヤに触れただけで中の種子が出てくる
完全に乾燥するとサヤに触れただけで中の種子が出てくる

サヤが弾けた時に種子は威勢よく飛び散りますので、この作業は紙袋の中に手を突っ込んだ状態で行います。

袋の中に手を突っ込んだ状態で行う
袋の中に手を突っ込んだ状態で行う

上の写真のような状態で行うと、サヤが弾けて種子が飛び散っても袋の中に落ちますので、効率的に種子を集めることが出来ます。

紙袋の中に溜まった取り出した種子
紙袋の中に溜まった取り出した種子

上の写真のように紙袋の中には空のサヤと取り出した種子が溜まっています。

この後、サヤの滓を取り除いて種子だけにすることが今回のマスタード作りで最も手間が掛かり根気が必要な作業です。

種子の中に混じるサヤの滓を丁寧に取り除く
種子の中に混じるサヤの滓を丁寧に取り除く

細かい滓は適当な容器とかトレーとかに移してからピンセットなどを使って根気よく取り除きます。

滓を取り除き綺麗になった種子は瓶などに入れて保管しておき、使いたい時に必要量を使うようにします。

乾燥した種子はかなりの長期間保存が効きます。

セイヨウカラシナの種子でマスタードを作る

それではここからはセイヨウカラシナの種子を使ってのマスタードの作り方を紹介していきます。

尚、今回は河原で採取したセイヨウカラシナの種子を使っていますが、セイヨウカラシナの種子は香辛料として販売されてもいますので、この販売されているセイヨウカラシナの種子を使って作る事もできます。

まずは必要量のセイヨウカラシナの種子を蓋ができる容器に入れます。

必要な量のセイヨウカラシナの種子を蓋ができる容器に入れる
必要な量のセイヨウカラシナの種子を蓋ができる容器に入れる

セイヨウカラシナの種子を容器に入れたら、そこに酢を注ぎ込みます。

今回は酢の代わりにワインビネガーを使いますが、普通の酢でもOKです。

種子が酢やビネガーを吸うと最終的に容量が3割ほど増えますので、この事を想定して種子を容器に入れる量を調整しておきます。

種子を入れた容器にワインビネガーを注ぎ込む
種子を入れた容器にワインビネガーを注ぎ込む

ビネガーを注ぎ込む量は種子がひたひた程度に浸る量を入れます。

ビネガーは種子がひたひたに浸る量
ビネガーは種子がひたひたに浸る量

種子が浸る程度のビネガーを入れて、そのまま室温で暫く放置します。

すると種子がビネガーを全て吸い取って膨らむと共に、入れたビネガーがほぼ無くなっている状態になりますので、再度、種子が浸る程度に更にビネガーを少量追加してから、更に室温で放置します。

ビネガーを追加しては放置するを繰り返すと、種子は飽和状態までビネガーを吸って容量が3割ほど増えます。

下の写真の右側が最初のビネガーを入れた直後、左側は飽和状態までビネガーを吸った種子を三日間放置した物、容量がだいぶ増加しているのがわかると思います。

ビネガーを追加しながら飽和状態になるまで種子にビネガーを吸わせたら3日間そのまま室温で放置する
ビネガーを追加しながら飽和状態になるまで種子にビネガーを吸わせたら3日間そのまま室温で放置する

種子が飽和状態まで膨らんだら蓋をして室温で3日間ほど放置しておくと種子が柔らかくなりすり潰しやすくなります。

飽和状態までビネガーを吸って膨らんだセイヨウカラシナの種子を3日間放置した物
飽和状態までビネガーを吸って膨らんだセイヨウカラシナの種子を3日間放置した物

上の写真が室温で三日間寝かせたセイヨウカラシナの種子です。

見た目の変化はありませんが、ビネガーの作用で種子がだいぶ柔らかくなっているはずです。

これをお好みの粗さにすり潰します。

適当な器に取り出してからスプーンの背などですり潰す
適当な器に取り出してからスプーンの背などですり潰す

粗挽きの粒マスタードを作りたいなら、適当な器に取り出してからスプーンの背などを使ってすり潰します。

潰す時に塩、砂糖、はちみつ等を加える方法もあるようですが、今回のように何も追加しなくても大丈夫です。

つぶし方も粗くつぶす、細かくつぶす等、好みで良いと思います。

粗挽きの粒マスタードを作る
粗挽きの粒マスタードを作る

フードプロセッサーやすり鉢などを使うとより細かくすり潰すことも出来ます。

すり潰せたら蓋付きの容器に入れて3日ほど寝かせると味が馴染んでよりまろやかになる
すり潰せたら蓋付きの容器に入れて3日ほど寝かせると味が馴染んでよりまろやかになる

すり潰したた直後は若干のエグ味などがありますが、蓋付きの容器に入れて室温で3日ほど放置しておけば、味が馴染んで美味しい粒マスタードになります。

酢が大量に入っていますので常温でもそれなりに日持ちしますが、密栓した状態で冷蔵庫に入れて更に数ヶ月寝かせるとより美味しくなります。

潰し方や酢の量を変えてみるなど自家製ならではのレシピをいろいろ試してみるのも楽しいものです。

河川敷でセイヨウカラシナを見つけたら是非試してみては如何でしょうか。

自分で作る粒マスタードは最高!!
自分で作る粒マスタードは最高!!

最後までご覧頂きありがとうございます!!

この記事は動画でもご視聴頂けます。

動画では出来上がったマスタードを更にすり潰した物も作って食べ比べるかたちでの試食レポートも収録しています↓

ブラックバスを釣って食う の草分け系YouTuber

「身近な場所でアウトドア・レジャーを満喫」が健啖隊のメインテーマ。ここでは様々なアウトドアシーンで知っていると役に立つ知識や情報を紹介します。特に魚釣りと釣った魚の調理・山野草・キノコは得意分野です。健啖隊の動画チャンネルでは釣ったブラックバスを料理して食べる動画はギネス級にたくさん公開しています。紹介した料理の数も一般的なソテーやフライから刺身やクサヤ干物まで汎ゆる料理を網羅しています。一度、健啖隊の動画チャンネルをご覧になれば必ずやビックリすると思います。尚、ブラックバスをどう捌けば美味しく食べられるかの要点は健啖隊が実践して見出した方法がウィキペディアでも掲載される程に認知されています。

健啖隊の最近の記事