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小室圭さん合格!婚活ではハイスぺ弁護士も意外に不人気のワケ

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

■米ニューヨーク州の弁護士資格者の婚活も担当、ハイスぺ弁護士の婚活事情

小室圭さんが米ニューヨーク州の司法試験に合格されたことが報じられました。小室さんは、同州の弁護士事務所で法務助手として働きながら試験勉強に励み、3回目の受験となる今回、ついに弁護士資格を得たことになります。

引っ越したばかりの慣れない海外で、パパラッチが周辺に張り付いた生活、奥様は元皇族というプレッシャー。また、今まで思うように会うこともできなかった愛する妻と共同生活をしながら、自分を律して勉強する時間を捻出するのには相当な努力が必要です。

この件について、米ニューヨーク州の弁護士資格を持つ国際弁護士の清原博さんはテレビ番組でコメントを出され、「合格すると年収は2200万円にアップし、生活が安定するだろう」とのこと。実は、テレビ番組の企画で、独身の清原さんの婚活を担当させていただいたことがあります。清原さんの場合、日本で弁護士資格を取り、裁判官や検事を経て、米国でも複数の州で司法試験に合格され、国際弁護士になられています。

ほかにも米弁護士経験のある相談所会員の方を5~6名担当したことがあり、試験について聞いたことがあります。現地の方ならまだしも渡米して2回も3回も受験するのは珍しい、それが許される環境はなかなかないとおっしゃいますから、小室さんの例は比較的珍しいのだそう。

米ニューヨーク州で裁判官をした人によると試験合格だけでなく経験も必要なので、日本で司法試験をパスし、二年間の司法修習制度を経て弁護士、検察官、裁判官などの経験を積み、さらに単身で海外へ挑戦することになります。渡米後も、仕事と試験勉強ばかりで、30歳を過ぎてもプライベートの時間はなかったとのこと。だからこそ、アラフォー世代からの婚活に踏み出したのだと言います。

海外での仕事に慣れ、現地で結婚をする方もいらっしゃいますが、私の結婚相談所は東京・青山にありますので、キャリアを付けて日本に戻って就職し、一段落したので婚活を始めた、という方が多いです。帰国後は、外資や海外と取引のある企業で法務担当をされたり、再び日本で裁判官に戻ったり、国際弁護士として活動されている方々が多いです。

婚活現場で弁護士という職業がどう捉えられているかというと、国際弁護士などのハイクラスであっても意外にも特別に人気の職業ではありません。実績と案件次第で年収に開きがあるので、特に「弁護士のたまご」であるパラリーガル、司法修習生、司法浪人生になると、さらに将来の保証にはならないと捉えられます。実際、資格は持っていてもかけだしで年収500万円台という方もいれば、法人向けの顧問弁護士として多数の企業と契約して数千万クラスの方もいらっしゃり、年収の幅が広いのは事実です。そのため、弁護士資格を取る前の期間中に婚活を始めるというのは、結婚相談所では稀なケースになります。

ただ資格が取れた後の婚活では、社会的地位が高く、手に職があるのでどこに行っても高収入を得られる可能性があること、親世代も立派な仕事と好印象を抱くことなど、プラスの印象を持たれることはもちろん多いです。一方で、「法律にくわしいので離婚問題に発展したら怖い」「収入は本人の腕次第なので不安定なのではないか」と考える方もいらっしゃるようです。このあたりは一方的な思い込みやイメージであるケースも多いので、現場では様々な例があります。

■婚活事例で知る、「医学生」と「弁護士のたまご」は大違い

ちなみに医師の場合は、在学中から婚活を始める方は比較的多くいらっしゃいます。

日本の医師国家試験は、他の資格試験に比べても合格率が高く毎年90%前後なので、医学生であっても、将来医師になる可能性が非常に高いのです。そのため、在学中の婚活でもうまくいきます。

一方、日本の司法試験は例年20%ほど、公認会計士試験は10%ほどです。なお、米国の場合、ニューヨーク州の場合は、初めての受験で全体(外国人含む)の合格率は78%と比較的高いようですが、外国人のみに絞ると48%というデータがありました。日本よりは高いですが、合格率的にも、ロースクール生や法学生だからといって将来の保証はありません。ですから、弁護士が婚活する場合、資格を取りスキルアップをして、自分の地位を高めてから……という方が良いマッチングが得られます。

実際の例では、23歳で医学部5年生の男性と、25歳で年収500万円の看護師女性がマッチングしたことがあります。男性は在学中、家庭教師のアルバイトをして月に20万円ほどの収入がありましたが、身分としては学生です。私は、「学費は男性の両親が払うけれど、在学中の生活費等は折半か、女性側が多く出すことになっても大丈夫でしょうか?」 という確認を行いました。

通常、結婚相談所では、男性は定職についていることが入会の条件で、正社員が9割以上となっています。フリーターはほぼ在籍せずや契約社員の男性は1割未満です。

しかし、医学生の場合は、収入はアルバイトしかなくても、将来性が高く見積もれます。前述の合格率の高さから、2000~3000万円の年収を得る方が9割です。一般会社員の生涯賃金は2億5000~6000万円ですが、年収3000万円であれば単純計算で12億円の生涯賃金となります。婚活中は「たまご」の彼であっても、これを見越して、在学中を支える覚悟ができる女性は少なくありません。ですから、婚活では医師は別格なのです。

また、医学生は在学中にお付き合いを初めて、そのまま若くして結婚される方も多く、卒業時にパートナーがいないなら婚活へ……という人も増加しています。医師は人気の職業ですから、医師になってから交際や結婚をする方もいらっしゃいますが、医師家系の場合は、「跡取りを考えると3人子供を産み育てたい」と相談を受けることも多く、若くして結婚したほうがいいと考えるのです。そういった理由で、研修医になって忙しくなる前に、学生のうちに婚活で足元を固めておきたいという人が多いのです。

■小室さんへの期待感と信頼感に未来を託した眞子さん

小室さんへの期待感と信頼感で、未来を託したことが報われた眞子さん。新婚で見知らぬ地に飛び出した小室さん眞子さん夫婦を、日本中が様々な感情を持って見つめてきましたが、ここで一段落というムードが漂っています。今後のお二人の幸せをお祈りしています。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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