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綾瀬はるかさんとジェシーさん 11 歳差の熱愛報道!婚活で「女性年上カップル」が超レアな理由

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:つのだよしお/アフロ)

俳優の綾瀬はるかさん(39 歳)と「SixTONES」のジェシーさん(28 歳)が交際していると週刊誌がスクープし、各所属事務所は否定しませんでした。アイドルの熱愛はご法度と思われがちですが、X 等の SNS でもおおむね「うらやましい」と好意的に受け入れられているようにお見受けします。

冒頭のお二人の今後は分かりませんが、婚活になぞらえた投稿も目立ちます。例えば、女性39 歳と男性 28 歳という 11 歳差のマッチングについて、「女性はアラフォーになると年下好きになる」「イケメン男性ほど年上好き」というようなもの。加藤茶さんが 45 歳年下の妻と再婚したときにも、「テレビで長年見てきた加トちゃんができたなら……」と自身に置き換え、高齢の男性から「若くてきれいな女性と結婚したい」と、結婚相談所に多数のお問い合わせがあったことが思い出されます。

今回は芸能ニュースから着想を得て、アラフォー女性と年下男性のマッチングについて、婚活現場での実例と見解をお伝えします。

■女性が 11 歳年上のカップルは、婚活現場ではスーパーレア

結論から申し上げますと、一芸に秀でた魅力を磨く芸能人だからこそのマッチング。女性が11 歳年上のカップルは、婚活現場ではスーパーレアです。私の結婚相談所マリーミーの成婚率は 60%超(「植草美幸コース」では 80%)で、今まで 1000 件以上の成婚を見てきましたが、女性が年上の 10 歳差は 1 件もありません。1歳年上はチラホラありますが、年の差でいえば5~9歳差で数件、といったところです。

日本全国の世間一般にまったく例がないかというとそうではありません。データとしては、女性が年上の夫婦は 24%ですが、1 歳年上がほとんどを占めます。女性が 4 歳以上年上の夫婦は 6.1%いますが、それ以上の細かいデータは出されていません。ちなみに、男性が年は 55%と圧倒的に多く、同い年は 21%です。

確かに、女性が 1~2 歳の年上婚の割合は、以前より増加しています。昔は、男性が働いて、女性が家庭に入るのが当たり前だったので、経済的に男性が引っ張っていく構図が一般的でした。今は共働き世帯が増え、「2 人で協力して、お互いできる人ができることをやろう、一緒に成長していこう」という考え方が主流になり、男女の年齢差も収入差も少なくなってきています。その流れで、女性にも社会経験・人生経験があるほうがいい、という傾向は増えてきています。

今後、年上女性を選ぶ男性は増えていくとは思いますが、子供が欲しいと望む男性目線では、30 代中盤から婚活の難易度が上がる女性の「年齢の壁」は引き続き残り続けるとも言えます。

■6 歳年下イケメンと再婚した、41 歳・経営者女性の婚活事例

私の結婚相談所でお世話した中に、女性が 6 歳上でご成婚されたカップルがいらっしゃいました。男性は 35 歳の会社員、離婚 1 回。見た目はアイドル系イケメン。女性は 41 歳の経営者で、彼女も離婚 1回。収入は男性の約 3 倍近くもありました。男性は会社員でしたが、生活面で苦手なことが多く、それが原因で離婚に至ったそうです。

離婚後は落ち込んでしまい、引きこもり・休職状態で、見かねた彼の父が一喝して、引きずるようにして婚活の場に連れてきた……という経緯がありました。彼は、子供を強く望んではいなかったこともあり、相手女性の年齢にはこだわらず、お相手の内面、とくに包容力を重視して活動しました。彼とカウンセリングをし、「絶対に年上女性が合う。酸いも甘いも嚙み分けた自立した人、かつ、包容力も生活力もある、再婚の女性がいい」と直感が働きました。そこで自立し、結婚経験もある彼女を紹介したところ、「やっぱり」というほど上手くいきました。

女性の方は、過去の結婚では、年上で士業のエリート男性と結ばれたものの、モラハラ気質に悩まされてきたそうです。「次の結婚では、お金や肩書きは求めないので、温かい家庭を築ける人。今度は、自分が自分らしくいられることを重視したい」と希望していたところに、今回の彼をご紹介したのです。彼女は彼のちょっとした優しさに感激し、彼のダメなところも「まったく気になりません」と言い切りました。しかも成婚後、1 年以内に妊娠してお子さんにも恵まれ、素晴らしいマッチングとなりました。

■ カワイイ年下男性も視野に入れて婚活したい! アラフォー女性へ

最後に釘を刺すとすると、芸能人の恋愛や結婚を見ると、つい私も……と思いがちですが、それ相当の本人の魅力や人間力、時には経済力も必要になるということ。

年下男性と結婚して幸せになるためには、補い合う気持ちを持ち続けられる相手を見つけ、彼と同世代の女性にはない魅力を維持する努力が必要です。

男女どちらにも言えますが、歳の差がある夫婦の場合、年上のほうに負担が大きくなるというデメリットはあります。例えば、美意識や健康意識を、年下のお相手と同世代以上に保つ努力が必要になります。仮に 11 歳差だった場合、年齢サインを感じやすい 40 代後半から50 歳になるとき、お相手はまだ 30 代だからです。ただ逆に言えば、年下のパートナーに合わせて若々しくいられるというメリットにもなります。結婚後も日常的に年上のほうがリードし、包容力を持ち続けられるか。それを女性側が担えるか、というのは試されるポイントです。

アラフォーになると、同世代や年上の男性がオジサンに見える……カワイイ年下男性も視野に入れて婚活したい! と思っている女性は少なくありません。でも、結婚できたとして、これからずっと「温かく包んであげる無償の愛を与える、年の離れた優しくて素敵なお姉さん」で居続けられるでしょうか? 希望を持つことは自由ですが、一度冷静になって自問自答してみる必要があるでしょう。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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